書籍

文芸(小説・エッセイ)既刊
発行日▼50音順▲
 (70件中) 11〜20件目
ビザンティンの庭 田代桂子 石風社 バルカン半島 画文集 ヨーロッパ ビザンティン イスタンブール クロアチア ギリシャ
booktitle
ビザンティンの庭
zeikomi
¥0円
ビザンティンの庭

複雑な歴史を背景にしながら、大地のように揺るぎなく生きる人々の土地、バルカン半島。風のように軽やかにビザンティンを描く旅。

  • 120頁 A4判上製カラー
  • 4-88344-087-7
  • 定価:本体価格5000円+税
  • 2002/10/10発行
花咲か 江戸の植木職人 岩崎京子 石風社 桜 サクラ さくら ソメイヨシノ そめいよしの 植木 江戸 駒込 岩崎 京子 長野 ヒデ子 植樹 キク 菊
booktitle
花咲か
zeikomi
¥0円
花咲か

ソメイヨシノの始まり始まり


江戸の町にソメイヨシノがやってきた! 江戸・駒込の植木師にひろわれた少年が、小さな花々の命と向き合い、江戸の町にあでやかな新種の桜を植樹し、開花させるまでのひたむきな姿を、清々しい筆致で描いた長編。(表紙絵・長野ヒデ子)

書評

ひきついだ命を大切に

吉橋通夫
児童文学作家

 被災地の桜は、まだ「つぼみ固し」ではないでしょうか。一日も早く、満開の桜を楽しめる日々がもどってくることを願っています。
 いま日本で一番多く見かける桜は、ソメイヨシノという品種です。咲き始めは淡い紅色で、満開になれば白い大輪の花を咲かせます。
 江戸時代に染井村(いまの東京駒込)から広まったとされるソメイヨシノは、落ちた種から発芽することは、ほとんどないそうです。自分ひとりの力では増えていくことが出来ないので、人の手で接ぎ木や挿し木などをして増やしていきます。それに、肥料をやったり、根もとの草を刈ったり、からんだツタを切ったり、あれこれ世話をしてやらないと、きれいな花を咲かせてくれません。

 この本は、ソメイヨシノをひろげるために力を尽くした染井村の植木職人、常七の物語です。
 十三歳で弟子入りした常七が残した日記のようなメモをもとにして、物語が進んでいきます。
 そのメモは、「さつきとをか、あめすこしづつたびたび。おやかたより、あづきあんやきもち二ケおふるまひ。大きさこのくらゐ」と旧かなづかいで書いてあり、「このくらゐ」のあとには、もらった焼きもちの大きさが丸印でなぞってあります。
 旧かなづかいは読みづらいですが、この本では、ちゃんと新しいかなをつけてくれいるし、読み慣れると意味が分かってきます。速読しないで、じっくりかみしめながら読んでみてください。
 
 歴史ものは、今では使わないむずかしい言葉が出てくるので、苦手な人が多いようですね。でも、何百年も前に生きていた人たちの暮らしぶりや風俗を知るのも楽しいことですよ。その時代にタイムスリップすれば、歴史の中で暮らしていた人たちの息吹が伝わってきます。昔の人は、こんなふうに生きてきたんだ、現代に生きる自分も、彼らの人生の続きにいるんだ……と思えてきます。過去に生きていた人々と今の自分の人生が、とぎれることなくつながっていることの不思議さとおもしろさ。
 自分の命は、いきなりこの世に生まれたのではなくて、たくさんの人たちの夢や希望をひきついで、今ここにあるのですね。ひきついだ命を大切に生きていきましょう。
 作者の岩崎京子さんは、ことし八十九歳。今も徹底した取材をしながら勢力的に書き続けています。

  • 254頁 四六判並製
  • 978-4-88344-173-0
  • 定価:本体価格1500円+税
  • 2009/04発行
法の花ごころ 弁護士 女性 離婚 遺言 財産 親権 湯川久子 石風社
booktitle
法(のり)の花ごころ
zeikomi
¥0円
法(のり)の花ごころ

これから結婚するひと、結婚しているけれど、一度は離婚も考えたひとへ。女性弁護士からの心のこもった知恵とアドバイス

  • 四六判並製285頁
  • 定価:本体価格1200円+税
  • 1990/05/10発行
野に生きるカバー_web
booktitle
野に生きる
zeikomi
¥0円
野に生きる

山裾の自然のなかで雑草のように生きる家族と一匹の犬。 大地に生きることの喜びは愛犬とともにあった

  • 四六判並製190頁
  • ISBN978-4-88344-246-1
  • 定価:本体価格1500円+税
  • 2014/11/10発行
年々去来の花 弁護士 手帖 湯川久子 石風社 女性 離婚 結婚 遺産 
booktitle
年々去来の花
zeikomi
¥0円
年々去来の花

結婚・離婚・遺産相続……と、人間関係の修羅場を見つづけてきた著者が、能狂言に重ねつつ人間の愛憎劇を越えるための知恵を紡ぐ

  • 四六判上製211頁
  • 4-88344-004-4
  • 定価:本体価格1800円+税
  • 1995/05/21発行
尼僧のいる風景 内なる中国の旅 羽床正範 石風社 水墨画 中国 西安 尼寺 尼
booktitle
尼僧のいる風景
zeikomi
¥0円
尼僧のいる風景

西安美術学院に留学していた著者は、中国人学生とともに旅に出る。彼等は漂うように安宿や寺を泊まり歩き、ある時峩眉山の尼寺雷音寺に投宿する。──天安門を遥かに離れて、中国の内なる世界と著者の内面が渾融し、読む者は不思議の世界に誘われる。

書評

帆掛一輪車の記憶

松浦豊敏
「暗河の会」会員

M君
『尼僧のいる風景』をお送りいただき、大変有難うございました。いい文章で書かれた本の感想が拙い文章だったら全くのお笑いにしかなりません。『尼僧のいる風景』はそんな気持ちを起させる本です。お礼が遅れた言い訳です。

 もう四十数年も前、私は中国山西省南部の田舎で、帆を掛けた一輪車を見たことがあります。帆掛一輪車は、黄土地帯の轍の跡を、少しばかりの袋のような荷物を積んで、車軸をがたつかせながら私たちの前を通り過ぎてゆきました。仕事のことで一緒に田舎回りをしていた先輩格の同僚が、すかさず、中国人はあんなふうに少しでも力を吝(おし)もうとするのだと説明してくれました。成程、と思いながらも先輩の穿ったような説明で、眼前の光景がすべて納得できたわけではありませんでした。
 齟齬の感じは、他にもいろいろと異を立てられる、そんな時限のものではなくて、報告と報告されるものとの間のちょっとした、それでいてなかなか越えられそうにない隙間、そんな感じだったような気がしています。
 近くは天安門のことがありました。新聞にはセンセーショナルな大きな活字が躍っていました。悲しむべき事件にショックを受けながら、それでもいま一つ、帆掛一輪車の時と同じような齟齬感に、気持ちがざらついてくるのがどうしようもありませんでした。
 送っていただいた『尼僧のいる風景』を読みながら、私はそんなことを思い出していたのです。たぶん、様式の違いなどというものではありません。著者の、しなわかで人の心にしみ入るような感性が、読む者に安堵感を与えるのです。それでその安堵感が、四十数年も前の、帆掛一輪車を前にしての隙間の感じを思い出させたのだろうと思います。
『尼僧のいる風景』は、サブタイトルにもあるように、中国の西安美術学院へ留学した著者の「内なる中国の旅」です。ハイライトはやはり後半の「峩眉山 雷音寺」一連にあると思いました。著者と同行者一名、散々な手違いを繰返しながら、やっと成都に近い雷音寺に辿り着いて何日か宿泊することになります。この間の、寺の尼僧達にしてみれば、殆ど日常茶飯の何ごとでもないことを綴ったものです。それでいてふと熱くなるような読後感は何なのでしょうか。
私は著者については何の知識もありません。しかし文章からすると、繊細で非常に抑制の利いた人柄のように思えます。著者は寺の若い尼僧に思わず年齢を尋ねてしまいます。そして自分の出過ぎた質問にうろたえてしまうのです。
 更には同じような抑制の利いた文章が本文の随所に光っています。「仏事」では、老師が土間にひれ伏して祈りをする場面があります。一個の布のかたまりのようだと記しています。己を全く空しくした祈りの姿に感動しているのです。老師はおそくに出家したと言いながら、まだ三十代の尼僧です。
 本には出家前の老師の生活や出家の動機については何もふれられていません。しかし読む者は、それらの祈りの場面の数行だけで、老師の過去も現在も、はては未来まで、すべてを理解出来たような気分になります。伝達と伝達されるものの間に一分の隙もないのです。真実というものだろうと思います。
『尼僧のいる風景』には、他にも現在の中国にとっては不都合な多くの社会事象が紹介されています。しかしそれらの報告も、決して意図的に書かれたものではないという安心感から、いずれもスムーズに納得出来るのです。

 好人不当兵(ハオレンブタンピン)。二年経ったら帰って来なさいよ。そう言って兵隊に行く私を送ってくれた人達がいました。この本に出てくる、雪の高台に立って、いつまでも目送(ムースン)していた法王寺の老人の姿が重なってきます。
 戦争のことは、またいずれかの機会にお話ししたいと思います。酷暑の折から御自愛下さい。

懐かしさ漂う深い静寂

吉田優子
「暗河」同人

 数年前、羽床正範氏の水墨画絵本を読んでその不思議な雰囲気に引き込まれたことがある。仕事に追われて余裕がなくなると、むしょうにその絵本の世界に触れたくなり、幾度か読み返したものだった。日常の時間から、深い静寂を湛えた空間へすっと入れる隙間がその童話には有った。
『尼僧のいる風景』にも同じような雰囲気が流れていた。
 この本には、一九八八年、当時四十八歳の作者が西安美術学院留学中、友人の中国人学生と旅して回ったときの事が語られている。二人は山あいにひっそりと在る古寺を捜して泊まり歩いた。──内なる中国の旅──という副題がつけられているが、作者自身の心の内に長い間抱き続けてきた奥深い中国へのイメージを捜し求め、出逢う旅でもあったように思える。
 旅の道すがら逢った老人、ひたすら歩き続けているような尼僧たち、山道、古寺などが作者とのかかわりを通して淡々と描き出され、読んだ後も印象に残っている。
 この本の中にも幾つか墨で描かれたお寺のデッサンがある。それぞれの絵は正面に一つずつ小さな入口を持っている。そこからお寺内部の仄暗い世界が一部のぞき、むかしむかしから在り続けてきたような時がひんやりと匂ってくる。
 旅人である作者は、その入口を越えて内部の世界に入っていった。そこには尼僧たちの居るお寺があった。明るく澄んだ文体が、尼僧たちの静かな生活、手作りの食べ物、濃い闇、仏事などを描き出し、読む者の想像をふくらませる。わたしらの周囲には決して見れない世界であるのに、遙かなむかし、どこかで知っているような深い懐かしさに包まれる。読手によって異なるだろうが、わたしには、幼年時代住んだことのある茅葺の大きな家屋の空気がぽっかり浮かび上がってきた。

  • A5判並製174頁
  • 定価:本体価格1800円+税
  • 1990/06/30発行
南蛮船の見える町 わがバテレン・宗麟・瓜生島 加藤知弘 加藤 知弘 バテレン 南蛮 大分 府内 豊後 ロドリゲス 宗麟 バテレン 瓜生 歴史 中世 キリスト教 歴史家 地中海
booktitle
南蛮船の見える町
zeikomi
¥0円
南蛮船の見える町

バテレンと宗麟が築いた国際貿易都市、豊後府内。海に沈んだ「瓜生島」の調査に生涯を賭し、世界史的視野で豊後史を見つめ続けた一歴史学者の、四半世紀にわたる探究の旅の軌跡

  • 229頁 四六判並製
  • 978-4-88344-183-9
  • 定価:本体価格1900円+税
  • 2009/12発行
天を織る風 永田智美 甲斐大策 石風社 イスラム アフガニスタン 中世 信仰 愛
booktitle
天を織る風
zeikomi
¥0円
天を織る風

中世イスラム世界に迷い込んだ医学生・朝海。そして戦乱の小国の跡継・ユヌス。二人を操る美しくも哀しい運命──。時空を超え、宗教を超えて結実する「愛」と「信仰」のファンタジー

  • 272頁 A5判上製
  • 4-88344-075-3
  • 定価:本体価格1700円+税
  • 2001/09/15発行
テレビ人間万華鏡

多忙な日々を送る外科医が、テレビという時代の窓に映る著名人を画と文で活写。
──外からは見えなくとも、なるべく美しく手術するのが医師の良心である──

  • 288頁 A5判上製
  • 978-4-88344-161-7
  • 定価:本体価格2000円+税
  • 2008/03/30発行
父の話法 丸山泉 いまどちらを 石風社 丸山 泉 豊 詩人 谷川 雁 森崎 山本 源太 医師 久留米 母音 エッセイ
booktitle
父の話法
zeikomi
¥0円
父の話法

ビルマ戦から帰還した父は、医師であり、詩人・丸山豊であった。その周りには、谷川雁をはじめ錚々たる詩人が蝟集した。父亡き後、その記憶の中の言葉が静かにたちあがる。(まえがき=山本源太氏)

  • 330頁 四六判上製
  • 978-4-88344-185-3
  • 定価:本体価格1800円+税
  • 2010/05/01発行
 (70件中) 11〜20件目