文芸(小説・エッセイ)– category –
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ふるさとの音楽史散歩
キリシタンの時代から 昭和まで 九州・福岡の音楽史を 逍遥する 鎖国と長崎 軍楽と賛美歌 学校唱歌 映画とレコード 歌劇の芽 鑑賞組織誕生 私どもは、自分たちのふるさとを中心に私たちの音楽の歴史を見直してみたいと思う。私がこの機会にあなたに語りたいのは、そんな意味における私どものふるさとの音楽史のあれこれである。 この歴史... -
絵本のまにまに
絵本作家・長野ヒデ子が綴るエッセイ集第二弾。 絵本、紙芝居、暮らしのあれこれ ナイショだけどヒデ子さんの体内に大ナマズがひそんでいて 時々あばれて面白い言葉を吐きます。 「まにまに」と書いてあるけどそれはウソです。 本当は絵本の「どまんなか」に ヒデ子さんがいます。 アーサー・ビナード 四国の小さな... -
三つの名を持つ少女
魂を揺さぶる 孤独な少女の心の旅路 世界で初めて編まれた 三毛(『サハラの歳月』の著者)の自伝的物語 本書は、台湾の作家・三毛の稀有な人生を、彼女自身が綴った文章で再構成したもので、二〇一九年に出版された三毛『サハラの歳月』の姉妹編にあたる。 『サハラの歳月』を読み、作者についてもう少し深く知りたいと思ったかたも多いだ... -
かこさとしの手作り紙芝居と私
紙芝居の持つゆったりした時間と 生身の声で演じる心地よさ―― 目まぐるしく変わる時代に紙芝居の持つゆったりした時間と生身の声で演じる心地よさが見直されて、いまこそ紙芝居が求められているのだと思います。 大好きな加古里子さんの原点は川崎のセツルメント時代の手作り紙芝居にあることを知りました。それは私がアンデルセン賞... -
虚を注ぐ
土の本源へ 器の機能性や作品性の 呪縛からの解放 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 主要目次 口絵(カラー) 陶作品 個展ダイレクトメール集 本文 「虚を注ぐ」(熊本日日新聞連載「わたしを語る」) 山幸モンタナ通信 山幸窯つれづれ ダイレクトメール・メモ 山幸作品について 浜田知明・阿... -
窓の向こう
子どもと魚には 物事を決める 権利はない ポーランドの 厳格なユダヤ人家庭に 育った少年は、 な ぜ 子どもたちのために 生涯を尽くしたのか 〝子どもは未来ではなく、ありのままの今を生きる人間であり、大人から対等の人間として敬意を持って接してもらう権利を持っている〟。ヤヌシュ・コルチャックのこの養育理念は一九八九年十一月二... -
デューラーと共に
五百年の時を超えたオランダネーデルラントとの出会いの旅 旅することは、思考し、回想し、もうひとりの自分と出会うこと 要するに、オランダが繁栄した理由は、他国に先駆けた中央集権的制度や組織の存在などではなく、そうしたものの欠如、つまり国家の干渉がなかったことにこそ求められるべきであるとホイジンガは結論する。 逆... -
三島事件その心的基層
三島事件から五十年その深層を読み解く 徴兵検査第二乙種合格二十歳の平岡公威=三島は、兵庫で入隊検査を受ける。風邪気味だった三島を若き軍医は肺湿潤と誤診。三島が入隊すべき聯隊は、その後フィリピンで多くの戦死者を出したと、三島は終生思い込んだ。 彼の残した作品の裡で、三島は、彼の言う「永遠の生」を生きた。――それは十... -
いのちき
生き難い世の中をいかに豊かに、楽しく生きるか 公務員を辞め、新規就農して平飼い養鶏をはじめた家族の楽しくも悪戦苦闘の日々――-------------------------------------------- 田舎に行くと、そこは食料生産の場であり、人助けと物が行き交い、本当に地域の皆さんの助けが、直に生活に潤いと喜びをもたらすことを体験する。 私たちは、... -
職業としての「国語」教育
こんなに濃密で知的刺激に充ちた「国語の授業」があったのだ 国語の力とは書く力のことである。日本語という文字を言葉として記すことのできる力である。 装幀:毛利一枝 「学校国語」について ――序にかえて「国語教育」――「学校」が「教えるプロと教わるプロが、同時間・同空間で言葉によってパフォーマンスし合う生活空間」であ...