医療– category –
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ラバウル日記
旧帝国陸軍の官僚制としぶとく闘いつづけた一予備役軍医の二千枚に及ぶ日記文学の傑作。──降伏時、総司令官から出された責任逃れの「極秘通達」に憤り、英訳して豪州軍に提出。裏切り者と指弾されながらも、同僚を死刑より救う。 -
小児科の窓から
現役パパ先生が綴る、子育てと医療と遺伝子のおはなし。「現在、医療の発達により、多くの病気から解放される一方、これまであまり問題とならなかったアレルギー、ストレス社会がこどもの心身をじわじわむしばみつつあります。かつてない豊かさの中で、いまこそ、こどもを取り囲む社会および家庭環境、とくに家族のあり方を見つめ直す必要があると思います」(本書あとがきより) -
水俣病事件と法
水俣病事件における企業・行政の犯罪に対して、安全性の考えに基づく新たな過失論で裁判理論を構築。工業化社会の帰結である未曾有の公害事件の法的責任を糾す。──水俣病事件と共に生きてきた一法律学者の二十五年におよぶ渾身の証言集。 -
天にかかる石橋
「こんど生まれてくるなら、天の川にかかる、橋になりたい」。鹿児島のシンボルとして、町に流れる川にかけられていた石橋。でも時代の移り変わりについていけず、ついになくなってしまうことになった。がんと闘いつづけた黒田康子さんの作品。 -
MAGIC CANDY DROP
日本で初めて4年生大学を卒業したダウン症の岩元綾さんが、自分の夢とともに子どもたちに贈る冒険絵本。車椅子にのったケンちゃんが、アリの国で大冒険。「女王さまをまもらなきゃ!」 -
語れぬ妻へ
ただひたむきに絵を愛し描きつづけた画家を、妻は支えつづけた。夫は、寝たきりになった妻を自宅で介護すると決意。妻の姿を毎日画帳に描きつづけた。去り行く妻との究極の愛──。 -
上海より上海へ
兵站病院の軍医が克明に記した日記をもとに「残務整理」と称して綴った回想録。看護婦、宣教師、ダンサー、芸人、慰安婦、芸妓、女給……戦争の光と闇に生きた女性たちを、ひとりの人間の目を通して刻む。従軍慰安婦・慰安所第一級写真資料。重要資料「花柳病ノ積極的豫防法」兵士の性病対策レポート。 -
十七歳 生と死をみつめて
難病手術の直前までの揺れる心を綴った十七歳の日記。入退院を繰り返すなか、多くの死に直面。明るく健気に自分と向き合い、闘い続けた少女は還ってこなかった。「万が一の場合、私を思ってくれる人々に。私を忘れてほしいと望みます。それが私にとっての一番の友情、愛情と思ってほしい。私は頑張ります。」 -
ダラエヌールの子供たち
アフガニスタンのダラエヌール渓谷、その小さな村で青年はくらしていた。長い戦乱と、終わりのない旱魃。村人は黙々と畑を耕し、子供たちは微笑を失わなかった。──青年は、農作業の傍ら、村人と子供たちの写真を撮り続けた。──それは、沈黙する大地の啓示のように遺された。 -
極楽ガン病棟
やっと漫画家デビューした34歳で肺ガン宣告。さらに脳に転移しての2回の開頭手術。患者が直面する医療問題(薬の知識、お金、入院)をベースに、生命がけのギャグを繰り出す超ポップな闘病記。──敵は病気か病院か、めざせ不屈のガン患者!