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名前を探る旅
原爆により、長崎三菱工場の六千人以上、広島市女の女生徒七百名近くが、一瞬のうちに命を落とした。その生死を分けたのは、ある偶然であったにせよ、生き残った者にとっても、この世は煉獄であった──死者への思いと行き場のない憤怒が、終りなき鎮魂の旅へ駆り立てる。二人の被爆者の記録。 -
青春の丘を越えて
歌謡曲「丘を越えて」の作詞者として一世を風靡した詩人・島田芳文の初めての評伝。プロレタリア文学運動に身を投じ、民謡詩を経て、古賀メロディー「丘を越えて」を初め多くの大衆歌謡を手がけた朗々たる詩精神の彷徨の軌跡。元豊前市立図書館長の著者が、波乱にとんだその人生を、青春時代に焦点を合わせ、豊前市在住の地の利を生かし、二十余年の歳月をかけた力作。 -
笑顔のあなたにあいたくて
32年間保育士をしていた著者からのメッセージ。教育の場や親子関係だけでなく、さまざまな人間関係に生じる問題も、ひとの持つ自然治癒力への信頼があれば、解決への希望が自ずと湧いてきます。読み進むうちに、こころの強張りがほぐれてくる子育てエッセイ。 -
十七歳 生と死をみつめて
難病手術の直前までの揺れる心を綴った十七歳の日記。入退院を繰り返すなか、多くの死に直面。明るく健気に自分と向き合い、闘い続けた少女は還ってこなかった。「万が一の場合、私を思ってくれる人々に。私を忘れてほしいと望みます。それが私にとっての一番の友情、愛情と思ってほしい。私は頑張ります。」 -
われら雑草家族
大学を中退して徒手空拳で始めた農業と平飼いの養鶏。家族五人の悪戦苦闘の日々は、格差社会もなんのその。火事にも、台風にも、世間にも負けず、大地に生きる雑草家族の日々を綴る。 -
はにかみの国
石牟礼作品の底流に響く神話的世界が、詩という蒸留器で清冽に結露する。1950年代作品から近作までの三十数篇を収録。石牟礼道子第一詩集にして全詩集。*芸術選奨文部科学大臣賞受賞。 -
ダラエヌールの子供たち
アフガニスタンのダラエヌール渓谷、その小さな村で青年はくらしていた。長い戦乱と、終わりのない旱魃。村人は黙々と畑を耕し、子供たちは微笑を失わなかった。──青年は、農作業の傍ら、村人と子供たちの写真を撮り続けた。──それは、沈黙する大地の啓示のように遺された。 -
鹿児島ことばあそびうた
「掘り出されたばかりの さつまいもみたいに 無骨だが、焼きたてのさつまいもみたいに おいしい ことばたち、 懐かしい声が ひそんでいる、 昔からの暮らしの匂いがよみがえる」(谷川俊太郎氏) -
ぼくのうちはゲル
「ぼくの さいしょのうちは まあるい かあさんの おなかのなか。このうちは かあさんのやさしさで いっぱい。ぼくが どんどん おおきくなり おなかのなかが きゅうくつになった」そして宿営地のゲルで生まれた男の子ジル。家族や家畜とともに、春夏秋冬と宿営地をめぐる、モンゴル遊牧民の四季と生活の絵本。野間国際絵本原画コンクール・グランプリ受賞作。 -
モンゴルの黒い髪
敵は邪悪な4羽のカラス。武器もない女たちが、草原と家族をまもった……モンゴルの伝統が彩り豊かに描かれた作者の絵本第一作。「彩色の美しさ。画面構成の巧みさ。伝説への愛。高い水準の作品です」(内田麟太郎氏)。第19回国民文化祭上陽町絵本大会グランプリ受賞、文部科学大臣奨励賞作