 =2月=
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●『逆転バカ社長』増刷!
| 2/26 (Thu)
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新刊『逆転バカ社長』(栢野克己著)が好評、というニュースは前回の営業便りでお伝えしましたが、ついに増刷=2刷の運びとなりました。毎度、増刷のタイミングについてはどちらかというと押っ取り刀で、以前小社の中村哲著『医者井戸を掘る』が好評となった時にはいわゆる「在庫切れ・増刷待ち」というやつで、ずいぶん書店さんに迷惑をかけた小社ですが、今回はとにかく在庫を切らさぬよう、早めの判断をしました。というのも、ビジネス書の世界は他のジャンルと違い賞味期限も短く、こちらがおろおろしているうちに、ある種の熱が冷めてしまいかねないからです。 ただ、やはり増刷というのはドキドキします。「まだ書店の店頭にはたくさん本がつんであるし、これが、もし返品されてしまったら……」などという不安がよぎる。と同時に、「いや待てよ、今回の反響の大きさははちょっとこれまでと違うぞ。ムフフ」とオプティミスティックな気分になってみたり、もう、ある意味で何を信用していいのかわからなくなってしまうのです。 世間でいう「市場調査」というやつも、類似商品とはいいつつ、出版物は基本的にはすべてが「別もの」ですから、それほど参考になりません。例えば今回、増刷の後押しになったのは、書籍の卸業者である「取次」のパートさん、または出版関係以外の友人などの反応でした。別にお世辞をいう間柄でもない人たちが、単純に「面白いよ。これは売れるだろう」と言ってくれたのです。油断は禁物ですが、『逆転バカ社長』のような、娯楽性ももったビジネス書の場合、こういう層に評価されれば大丈夫だろうということは確かです。あとは新聞広告なり、書評依頼なり、書店さんへのバックアップなり、こちらで打つべき手を打ち、そこから先は神のみぞ知る、否、読者のみぞ知る、というところでしょうか。
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No.17
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●「逆転バカ社長」(栢野克己著)好調発進
| 2/6 (Fri)
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前編 昨月、2年ごしの企画「逆転バカ社長」がついに完成。著者のカヤノさんが前触れもなく小社を訪ねてこられ、ポンと原稿を渡しただけで「では」と、ある意味そっけなく帰られたのを記憶しています。中身をざっと見てから、フフンと一言、「何か面白そうだな、フジムラ、お前読んでみろ」と社長。原稿はワープロA4、百数十枚にわたってびっしりと書き込まれていました。表紙には「バカ社長の成功事例100連発!」の文字がデカデカと印字されており、続く本文の出だし「本房社長の人生はメチャクチャ。」の文字に一瞬ギョッとしつつも「読んでくれ!」という著者の念(執念?)のようなものを感じ、その場で斜め読み。そこに綴られていたのは、ここ博多では知らぬ者なき元気地場企業の社長お歴々20名余たちの、何とも痛ましく破天荒な一代記でした。ただ、彼らが成功をつかみとるまでの、逆境に満ちた20数編の人生録には、どこか読む者に希望を与える楽観性と、著者独特の筆致がかもし出す、おかしみがありました。「これは面白そうだ。いけるんではないか」とはすぐに思ったのですが、小社はこれまでこういうビジネス書的な本を作った経験が少なく、販売手段のノウハウを持たないこともあって自問自答。その辺りを社長に伝えたところ、「赤字にならん程度で成立すれば、やっていいんじゃないか?」と出版OKのゴーサイン。数日後、著者カヤノ氏の「インタークロス」なる事務所に電話。小社で出版したい旨お伝えすると素直に喜んでおられたように思います。カヤノさんは小社で以前出版した、「わたしの天職」という本がネット検索でひっかかったのを頼りに、しかも同じフクオカの出版社ならばなお良いではないか、と小社を選んで下さったとのこと。基本的な打ち合わせを終えて数日後、初校の校正紙はすぐに出てきたものの、当時小社はまだ「アフガン騒動」の余韻冷めやらぬ時期でもあり、またその初校を登場人物の社長方にそれぞれお見せしたところ、中には気にくわない部分に随分と赤を入れてこられたり、多忙を極める数人の社長の返事が遅くなったこともあって、再校(二回目の校正)に到るまでにすでに半年以上を経過してしまいました。ある日、著者に久しぶりのTELを入れてみたところ、「実は東京の出版社から、コンサルの師匠の竹田先生と共著で本を出しましてね。これが当たったんですよ」との意外な一言。それはフォレスト出版という(寡聞にして初耳の)版元さんから出た『小さな会社☆儲けのルール』なる中小企業向けの啓発書なのだそうで、さらに詳しく尋ねたところ、「3万部を超えているんです。オタクの分もこれだといけるんではないでしょうか」と宣うではありませんか(因みに現在10刷6万部!)。半信半疑で電話を切った後、さっそくネットで検索してみると、確かに数件のいわゆるネット書店でいずれも上位にランク、中には何と売上げ第1位になっているところもありました。同書は現在でもネット書店のみならず「リアル」書店店頭でもロングセラーとして販売されていますが、さて小社の方はどうなるのか? 雲をつかむような(?)展開に、期待は膨らむばかりでした。
後編 その後、著者カヤノさんが『小さな会社…』の反響から講演にひっぱりだこで動きがつかなかったり、その他諸々の事情で本書の刊行は遅れに遅れ、ようやく最後の校正を印刷所に手渡しあとは完成をまつばかりとなったある日、カヤノさんからお誘いのファクスが。「某ネット書店の購買担当者が本日ウチの事務所に来ます。フジムラさんも来ませんか?」。ネット書店の「店員」さんとの対面は初めてのことで、勇んでカヤノさんの事務所を訪ねると、少し遅れて「店員」Dさんが現れました。簡単に挨拶を済ませ、さっそく切り出してみました。「率直にお聞きしますが、こんどのウチの本、どのくらい売れますかねぇ」。「うーん、カヤノさんなら実績があるし、かなり行くと思いますよ」。「そ、そうですか。で、でも…」。こちらがしどろもどろしているとDさん、手渡した注文チラシにスラスラと何やら書き込まれるではありませんか。ここでは明かせませんが、Dさんが書いていたのは「予約数」で、その数といったら、これまで経験したことのないような天文学的(笑)数字だったのです……! 1月末、ようやく本が出来上がりました。その名も『逆転バカ社長──天職発見の人生マニュアル』。結論から言えば、一番気がかりだったDさんのネット書店では、発売2週間あまりを経過した現時点での記録ではありますが、最高ビジネス部門5位と目覚ましい売れ行きを記録、一般書店でも、(書店さんの協力もあって)初回納品分の約半分が店頭からさっと消えてしまいました。うーん、ビジネス関係の本をふだん読まない私にとっては、いったいどんな人たちが、どんな気持ちでこの本を手にとって下さっているのか、どこか夢を見ているような気分なのです。ただ、本書はビジネス書の枠に収まらず、ある種の一般読み物としても飽きさせない力を持っています。息子の船出を見送る父親のような気持ちで、今後の善戦を祈るばかりです。
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No.16
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●営業マンはやはり気合い、か
| 11/13 (Thu)
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11月6日、7日、8日と、関西の書店巡業をしてきました。 初日はまず、我が故郷に近い姫路駅構内の「ジュンク堂書店」をたずねました。さすが駅ビル構内の立地だけあって、何だかザワザワとした空気が漂い、書店員さんに声をかけるのがはばかられました。 案の定、「福岡から来た石風社と申します……。Aさん、ですよ、ね……」と、お声をかけると、すでにそのお顔はひきつって、「はい、そうですが……」と、いったいお前は何をしに来たんだと言われているようで、当方はもうたじろぐばかり。出鼻をくじかれつつ、「いや、ご無沙汰しております、お忙しそうですね。お客さんも多くていらっしゃって……」とジャブを繰り出してみるも、「今、レジ中ですから……」と他の店員さんを紹介されてしまいました。 実は姫路のジュンク堂書店さんは、わが営業経歴の出発点となった記念すべき書店なのでした。担当のAさんは、まだ私フジムラが10代の終わりだった頃、TシャツにGパンという、とんでもない出で立ちで営業に出向いたフジムラを、それはあたたかく迎えて下さり(ちゃんと注文も頂き)、忘れられぬ店員さんなのです。 ゆっくりお話できずに残念ではありましたが、別のお若い担当Bさんはしゃきしゃきとした対応で、出鼻をくじかれたフジムラは、12月刊行予定の新刊「アフガニスタン前線報告(仮題)」のチラシを渡し、「もう、アフガニスタンは、ダメですかねぇ……」と水を向けてみました。すると、「そうですねぇ。やっぱりこういうのは……。この本を買えば、幾らかでも現地に寄付として届けられるようにするとか……。何か工夫がないとねぇ」と、大胆な提案。「うーむ。し、しかし……」。こちらはグゥの音(ね)も出ません。しばし沈黙の後、Bさんは「わかりました」と注文冊数の欄に大きく「3」とペンを走らせ、「私はすぐ休憩に出ますから。では」と書棚整理へと戻っていきました。「せめて10冊、いや、5冊……」という心の叫びが去りゆくBさんを追いかけましたが願い叶わず、ただひたすらヘヘェと頭を垂れるばかりなのでした。 さてその後JRに飛び乗り、三宮に向かいました。すっかり自信を失ったフジムラは続くk書店さんでも、店員さんに声をかける勇気を失い、「ス、スミマセン……」と何だかヘナヘナすりよるように店員さんに近づいていくのですが、こちらの押しの弱さが災いし、近づくフジムラに対し「お前誰やねん」と身をかわすようなそぶり。「えーい。気合いじゃ!」と自らを鼓舞し、「毎度、石風社と申しますっ!」。最初の「っ毎度!」が少々裏返りましたが、やっと声が通りました。「今度アフガニスタン関連の新刊が出ます。前作はあまり動かなかったようで、貴店の棚にも在庫がないようですが、今度の新刊は内容も話題性があり、期待できます。取次からの配本は、多くて3部だと思います。ポップも持参して参りました。既刊書と合わせて、少しばかり面倒をお掛けできないかと思うのですが」と、堰を切ったように口上が。すると店員さん、一瞬難しいような顔をしたものの、「はいはい。じゃあ30冊!」。やったぜ。 やっぱりボソボソ自信のない口調では営業マンはあかんのやなぁと自戒。続く7日、8日、フジムラはくじけそうになると「あんな、エェか。お前、営業は相手に塩を掛けられてからがホンマの仕事やで」というわがクソ親父の訓示を思い起こし、大声を張り上げて大阪、京都の数書店を無事巡回。注文も3日の短期集中にしてはしっかりと前回の成績を上回ったのでした。
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No.15
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●『聖愚者の物語』(甲斐大策著)ついに刊行
| 9/16 (Tue)
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2001年より取り掛かっていた「聖愚者の物語」(甲斐大策著)がついに完成しました。これは著者の甲斐大策氏が、福岡のNGO「ペシャワール会・会報」の表紙に12年にわたって描き続けたパキスタンやアフガニスタンの画と、それにまつわる小さな物語をまとめたものです。 この「ペシャワール会報」は年4回の発行ですが、今回新たに書き下ろしを加え、47篇の掌編小説となりました。全篇に細密なペン画が添えられ、見るだけでも楽しい一冊です。また、物語の一篇一篇を読み進むうち、苛酷な風土の中で歴史に翻弄される人々の悲哀と、その生の逞しさに魂を揺さぶられます。 甲斐氏は、わが国でもっともアフガニスタンに精通する画家として知られ、数々のアフガニスタンの日常の情景を、力強く、また繊細に描き出していくその筆力は並々ならぬものです(その文章の力量は故・中上健次氏の折り紙付きです)。 とかく殺伐とした話題ばかり伝えられるアフガニスタンですが、マスコミが決して伝えない豊かなアフガニスタン、烈しくも清々しいイスラム世界のありようが生き生きと描かれた本書は、世に溢れる「解説書」的価値観が昏倒させられる快感を与えてくれます。 是非、ご一読下さい!
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No.14
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●アフガニスタン関連書が充実してきました
| 9/8 (Mon)
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この8月、アフガニスタン関連書を2冊同時に出版。 「アフガニスタンの秘宝たち」(ポストカード・ブック 土本典昭編) 「日本人が見た30年代のアフガン」(写真・文 尾崎三雄) がそれです。 どちらも、9.11同時多発テロ事件後に刊行が決まったものですが、「アフガニスタンの秘宝たち」は、80年代以降内戦がうち続いた首都カーブルにある国立博物館の逸品を収めた絵葉書ブック。アレキサンダー大王東征の際、植民都市として建設されたアイハヌム遺跡の出土物を初め、仏教美術発祥の地にふさわしい秘宝の数々が収められています。 本書は記録映画監督として知られる編者の土本典昭氏が、88年からアフガニスタンを訪れ映画「よみがえれカレーズ」を撮影していた際、カーブル博物館の副館長から「絵葉書をつくりたい」との依頼を受けてから、何と15年ぶりに約束を果たされたわけですが、アメリカ軍の空爆とその余波ですでに破壊された美術品も多く、美術ファンならずとも必見の一冊ではないでしょうか。 さてもう一冊、「日本人が見た30年代のアフガン」もまた貴重な一冊で、何と、昭和10年(1935年)から3年間農業指導のためアフガニスタンを訪れた日本人夫妻の日記、写真集です。当時は国内では2.26事件、中国では上海事変と、日中戦争につながる不穏な空気が日本を覆っていた時代です。奥さんの鈴子さんの日記の中でも、当時のカーブルでそのことが話題にのぼっていたこと、また明治生まれの日本人が、異文化のただ中で苦闘する夫妻の心の内が郷里山口の親族に向けて綴られています。世界的にも珍しい平和時のアフガンの農村やカーブルの数々の写真の資料的価値、そして読み物としてまず「面白い」一冊です。
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No.14
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