ジャンル別新刊
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わが〈アホなる〉人生
幼い子ども二人を連れ家族でペシャワールに赴任した医師の苦闘と迷いの人生 ここに来る人も含めて、バカですよ。しかし、バカもおらんと世の中面白くないしね。(中村哲医師) 私は夢への第一歩を踏み出してはみたものの「ペシャワール中退」になりましたが、現地の四年間で多くのものを得ることができました。帰国後の人生を振り返りますと… -
丸腰のボランティア
異文化の中で、病院をつくり井戸を掘り、畑を耕し用水路を建設する。中村医師とともに汗を流す日本人ワーカーたちが綴る、パキスタン、アフガニスタンからの現場からの報告。──国境や国家の越え方にもいろいろある。グローバリズムに抗して…… -
アフガン農業支援奮闘記
「アフガニスタンに自給用の農作物を」。異なる文化、過酷な風土の中で悪戦苦闘しつつ積み重ねられた農業支援六年余りの克明な記録。小麦・米・トウモロコシ・アルファルファ・ソルゴー・さつまいも・茶・ぶどう・蕎麦など、失敗の数々といくつかの成功。その試行錯誤を克明に記すことで、次世代へと繋ぐ報告集。
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小学生が描いた昭和の日本
1969年10月〜1970年10月 あの激動の時代 子供たちはなにを見ていたのか 一人の青年が北海道から沖縄まで、1年かけて120の小学校を自転車で訪ね、子供たちの絵を集めた。 一九六九年(昭和四十四年)大学を卒業後、就職もせず自転車で東京を出発した。児童画提供の「お願い書」を持って各地の教育委員会や小学校に飛び込んだ。美術教育… -
絵本 筑豊一代
作兵衛さんが描いた一坑夫の生涯 炭鉱で亡くなった1万人をこえる坑夫の殉職者と 炭鉱で働いたすべての労働者の名誉と尊厳のために ユネスコ「世界の記憶」 【登録10周年記念出版】 山本作兵衛(炭坑記録画家) 私の書いたものが同じ炭坑労働者の方々に見ていただき、今は忘れられようとしている昔の炭坑のことなど思い起こしていただくとこ… -
大正・昭和を生きて
海軍軍医を父として、大正時代に生まれ、関東大震災、昭和の戦争の時代を生き抜いたひとりの個性的な人物が、等身大で体験した日々の記憶を記す
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地球を翔た異風者
佐賀にひとり桁はずれの漢がいた日本人としての矜持を胸に、常識に抗いつつ、その目をアジアにむけ続けた、五十七年の破天荒な生涯 アジアシンポジウムで、武夫はタイのソーシャルワーカーの発言を耳にし、心臓に氷の突き刺さる思いをした。「日本人はバナナだ。外は黄色でも中身は白色。欧米人と一緒、アジア人ではない」武夫は自分が… -
モンタルバン
フィリピンの戦場で死にそびれた男の執念と、その戦場で幼くして父を失った青年の思念が、戦後補償問題の潜むマニラ・モンタルバンを舞台に交錯する……。 -
フィリピンの小さな産院から
フィリピンの最貧困地域にクリニックを開いて13年。伝統的風習と近代化のはざまで悪戦苦闘しつつのてんやわんやの日々の記録。丸裸の人間が見え、本当の豊かさと、「本当に母子にとって良いお産とは」を問う、泣き笑いの奮闘記。
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ペンと兵隊
北九州・若松の沖仲仕頭領・玉井金五郎の長男として生を受け、文学を志し上京。帰郷後、労働者の組合運動に身を投じ、芥川賞受賞の「糞尿譚」や従軍小説「麦と兵隊」などで一躍、国民作家の地位を確立するも、戦後、連合軍により公職追放――。激動の時代とともに葛藤しつつ揺れ動いた文学者たちが背負った思想的課題を、葦平作品に内在する振幅の中から問い直す評論集。 -
越南ルート
華北からインドシナ半島まで四千キロを行軍した冬部隊一兵卒の、戦中戦後を巡る自伝的小説。──戦争を生きた人間の思念が深く静かに鳴り響く。戦争文学の知られざる傑作。 -
昭和二十年八さいの日記
その少年は、「おくにのために」死ぬ覚悟だった。八歳だった佐木隆三氏が少年の心象を書き、7歳だった黒田征太郎氏が渾身の気迫で絵を描いた。リアルなHIROSHIMAとNAGASAKI。そして平和と命への希求が描かれた〈イノチの絵本〉
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サハラの歳月
台湾・中国で一千万部を超え、数億の読者を熱狂させた、破天荒・感涙のサハラ生活記完訳!! 2019年秋、ニューヨーク・タイムズ誌絶賛!https://booksfromtaiwan.tw/books_info.php?id=58 サバ軍曹 (立ち読みサンプル) その時、スペインの植民地・西サハラは、モロッコとモーリタニアに挟撃され、独立の苦悩に喘いでいた……。砂漠に住まう人… -
野村望東尼 姫島流刑記
筑前勤王党二十一人が自刃・斬罪に処せられた慶応元年の乙丑の獄。歌人野村望東尼も連座。糸島半島沖の姫島に流罪―― 野村望東尼は平野国臣ら勤王の志士と交流を持ち、高杉晋作を匿ったことでも知られる幕末の勤王歌人。本書は、望東尼直筆の稿本を翻刻し注釈を加えた流刑日記である。 「筆者が意図するところは次の三点である。 一つは… -
だけど だいじょうぶ
三池の炭鉱社宅で育った少年が「特別支援」学校の教員になった「障害」のある子どもたちとくんずほぐれつ心を通わせていった一教員の実践と思考の軌跡――「我在り ゆえに我思う」 学校には、家族の愛情をいっぱい受けながら通っている子もいるが、やって来る子どもたちの多くは、さまざまに苦しい事情をかかえている。 「できない、…
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ふるさとの音楽史散歩
キリシタンの時代から 昭和まで 九州・福岡の音楽史を 逍遥する 鎖国と長崎 軍楽と賛美歌 学校唱歌 映画とレコード 歌劇の芽 鑑賞組織誕生 私どもは、自分たちのふるさとを中心に私たちの音楽の歴史を見直してみたいと思う。私がこの機会にあなたに語りたいのは、そんな意味における私どものふるさとの音楽史のあれこれである。 この歴史… -
絵本のまにまに
絵本作家・長野ヒデ子が綴るエッセイ集第二弾。 絵本、紙芝居、暮らしのあれこれ ナイショだけどヒデ子さんの体内に大ナマズがひそんでいて 時々あばれて面白い言葉を吐きます。 「まにまに」と書いてあるけどそれはウソです。 本当は絵本の「どまんなか」に ヒデ子さんがいます。 アーサー・ビナード 四国の小さな… -
三つの名を持つ少女
魂を揺さぶる 孤独な少女の心の旅路 世界で初めて編まれた 三毛(『サハラの歳月』の著者)の自伝的物語 本書は、台湾の作家・三毛の稀有な人生を、彼女自身が綴った文章で再構成したもので、二〇一九年に出版された三毛『サハラの歳月』の姉妹編にあたる。 『サハラの歳月』を読み、作者についてもう少し深く知りたいと思ったかたも多いだ…
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わが〈アホなる〉人生
幼い子ども二人を連れ家族でペシャワールに赴任した医師の苦闘と迷いの人生 ここに来る人も含めて、バカですよ。しかし、バカもおらんと世の中面白くないしね。(中村哲医師) 私は夢への第一歩を踏み出してはみたものの「ペシャワール中退」になりましたが、現地の四年間で多くのものを得ることができました。帰国後の人生を振り返りますと… -
デフォルメ鏡
認知症者の中に自分を発見する――私は一介の臨床家として認知症者や共に生きる人々の触媒のような存在でありたい 認知症に対しては、科学的・医学的に究明する立場と、人間主義やノーマライゼイションの立場が主流であり、そこには、なお、認知症者と非認知症者という対立的関係が潜在している。著者は、認知症者と非認知症者の間の差異では… -
誰にも尋(き)けないおしりの難病
お尻の病気を診つづけた医師が お尻と腰に重複して起こる症候群=難病に対して 画期的治療法を提示 どこに行っても病気も原因も不明と言われてきた3つの病気、NIS、おしりの自己臭症、消散性直腸肛門痛ですが、これまで的確な治療方法も分からず、一人で悩んでおられる方が全国に数多くおられます。このような病気で苦しんでおられ…
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いのちをつなぐ
身近に棲む 昆虫たちの 〈いのちの輝き〉が こころに響く 佐世保市に住む ひとりのピアニストが、 日々の暮らしの中で 出会った 昆虫たちの生態を、 繊細な絵筆で描出 地球には、46億年の時を経て、たくさんの〈いのち〉が生まれ、棲むようになりました。 その〈いのち〉は、ずっとずっと長い時間をかけてつながれてきました。 私たち人類は… -
いのちってナンボ? 平和ってナンボ?
コロナと戦争の時代に投げかける 小さな飛礫(つぶて) 本作品集は、2021年12月4日~2022年1月30日まで、福岡県の田川市美術館で開催された〈「起きる、描く、寝る。いきる。」黒田征太郎展〉に展覧された作品をまとめたものです 。黒田征太郎氏は、日本だけでなく国際的に活躍するイラストレーターですが、本展覧会は、野坂昭如氏の「戦争童… -
堀本玲子作品集 いつか風にのって
絶えず揺れ動き、時に優しく時に悲しく、でも確かに存在する私の心の在り様を、一瞬画面に定着させてみたくて絵筆を取ってきました。 インスピレーションが捉えた一本の線を大切にし、そこから展開する「自分でも意識していなかった領域」への踏み込みがスリリングだったと言えるかもしれません。 実際には描くごとに、追っていた思い…
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蜜蝋の花
影との対話から 存在そのものへ イラン・イラク戦争の 日常と空爆を 体験した少女が 言葉で 世界を取りもどす 自分にとって、天と地をつなぐのが、言葉であり、生の喜びを映す日の光のようであった。道々出会う、全てを受け入れ、そのままで、あるがように。そこにあるもの。 (「あとがき」より) 装画:甲斐大策 -
うさぎ飼い
幻想と生理が身体で溶けあい 気体となってふるえている ひそやかに、そして奔放に変容する私とわたしそのことばが弾ける第一詩集 言葉と身体との間に齟齬がないようにしたいと思う。でもそうはいかない。ときに、言葉を明け渡してしまった。だから、夜にはうさぎを飼う。感傷的にならず、じっと眺めている。うさぎはゲージの外よりも内… -
[完全版]石牟礼道子全詩集
詩を書いているなどといえばなにやら気恥かしい。心の生理が露わになるからだろうか。散文ではそうも思わないのが不思議である。 書いては隠し、隠しして来たような気がする。ようなという言い方には何も彼も曖昧にしたい気分がこめられている。やりそこなってばかり生きてきたからと思う。(「あとがき」より) —————–…
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ありがとうののんちゃん
ありがとうは こだまのように かえってきます のんちゃんは 「ありがとう」が くちぐせです。 うれしいことでも いやなことでも「ありがとう」と いうのです。なぜかって それは、おばあちゃんに いわれたことがあるからです。 「どんなつらいことでも かなしいことでも 『ありがとう』って感謝すれば、 すべてが、おおきなしあわせ… -
やさしいきもちの おすそわけ
きびしい季節を前に 森の仲間たちにおすそわけ りすさんが あつめた 木のみを、 料理好きの くまの お兄ちゃんが、 クッキーにして 森のみんなに おすそわけ。 やさしい気持ちが ひろがります。 -
商人や旅人がはこんだ山口の昔話
語り部がいなくなった今 昔話を若い世代へ 山口には、山口で生まれた独自の昔話と、商人や旅人によって運ばれてきた話がこの地に根づき、口から口へと語り継がれてきた昔話があります。 「シンデレラ」の話を、いつ、誰が山口の地に置いていったのか「粟福御寮」という話になって語られています。「猿の生き胆」の話が、「蛸にはなぜ骨がな…
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世間遺産放浪記 俗世間篇
それは、暮らしと風土が生んだ庶民の遺産。建築家なしの名土木から、職人の手技が生んだ造作意匠、無意識過剰な迷建築まで、心に沁みる306遺産をオールカラーで紹介する第2弾。 -
世間遺産放浪記
働き者の産業建築から、小屋、屋根、壁、近代建築、職人、奇祭、無意識過剰な迷建築まで、庶民の手と風土が生んだ「実用の美」の風景。沸騰する遺産ブームの中で、見過ごされてきたもうひとつのヘリテイジ(=遺産)を日本全国津々浦々に追った旅の記録。痛快無比、心に沁みるオールカラー247葉300ページ! (●荒俣宏氏(「サンデー毎日」7/27)、藤森照信氏(「毎日新聞」5/13)、松村洋氏(「読売ウィークリー」6/17)、飯田辰彦氏(「公明新聞」6/5)ほか各氏絶讃紹介!) -
左官礼讃 Ⅱ
私達は戦後、眼に見える〈物〉を大切にするばかり、それらの〈物〉を生みだす眼にみえない過程(プロセス)をないがしろにすることで、成果や結果だけを求める拝物主義、拝金主義に陥ってしまった。職人の技術は、眼にみえないプロセスであり、身体とともにある眼にみえないフォルム(形)である。……(本文より) 懐かしい風景と、未来の風景のため。 〈泥の壁は美しい夢を見る──〉
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商人や旅人がはこんだ山口の昔話
語り部がいなくなった今 昔話を若い世代へ 山口には、山口で生まれた独自の昔話と、商人や旅人によって運ばれてきた話がこの地に根づき、口から口へと語り継がれてきた昔話があります。 「シンデレラ」の話を、いつ、誰が山口の地に置いていったのか「粟福御寮」という話になって語られています。「猿の生き胆」の話が、「蛸にはなぜ骨がな… -
海にねむる龍
大蛇山祭りの大蛇はいったいどこから来たのだろうか……。物語の宇宙と子供たちの創造力・想像力がひとつになった。有明海と大牟田の町がダイナミックな活力を秘めた「ふるさと」として甦る。 -
わくわくどきどき Ⅲ
「ねえ、おはなしよんで」。子どもたちのわくわくどきどきの夢をそだてたい、とまどかぴあ図書館に全国から届いた作品の受賞作品集第3弾。
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三島事件その心的基層
三島事件から五十年その深層を読み解く 徴兵検査第二乙種合格二十歳の平岡公威=三島は、兵庫で入隊検査を受ける。風邪気味だった三島を若き軍医は肺湿潤と誤診。三島が入隊すべき聯隊は、その後フィリピンで多くの戦死者を出したと、三島は終生思い込んだ。 彼の残した作品の裡で、三島は、彼の言う「永遠の生」を生きた。――それは十… -
サハラの歳月
台湾・中国で一千万部を超え、数億の読者を熱狂させた、破天荒・感涙のサハラ生活記完訳!! 2019年秋、ニューヨーク・タイムズ誌絶賛!https://booksfromtaiwan.tw/books_info.php?id=58 サバ軍曹 (立ち読みサンプル) その時、スペインの植民地・西サハラは、モロッコとモーリタニアに挟撃され、独立の苦悩に喘いでいた……。砂漠に住まう人… -
馬毛島異聞
鉄砲伝来の島・種子島の西方12キロに浮かび野生鹿群れる小さな島の歴史物語。お家騒動から島の開拓・開発、そして実らぬ恋まで──。種子島家の支配のもとにあった島の歴史を史実と伝統を綴り合わせながら郷土史の泰斗が遺す。
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旅にでて日々ひとを好きになる
旅にでて日々ひとを好きになる/A5判上製 356頁(内カラー16頁)/税込価格2420円 旅にでて ひとに会い 日々を 好きになり 見知らぬ 自分に出逢った 南北アメリカ大陸縦断のあと、欧州最北端からアフリカ南端・喜望峰まで、43,780キロを1,278日間で縦断。訪れた国は、ヨーロッパ36カ国、アフリカ23カ国。 -
笑うツーリズム
モノづくり産業とクラフトツーリズムの融合で進化する波佐見の現状と未来 日本では新型コロナウイルス感染症が拡大する2020年2月ごろまで、消費者である日本人観光客や訪日外国人観光客を特定地域へ呼び込むために、コト消費が注目を集めていた。しかし、「地域の稼ぐ力」を上げるためには、コト消費だけではなく、モノ消費とトキ消費も不… -
ハバナとジャカランダと
ジャカランダの花の色に誘われて、ラテンアメリカへの一人旅を敢行。メキシコ・キューバ・アルゼンチン・ウルグアイを巡れば、貧しくとも心豊かで底抜けに陽気な人たちとの出会いがあった。原色の風景の中で、中南米の空気に染まりながら、女ひとりの気ままでちょっとあぶない貧乏旅行を、歯切れの良い文章とラテンの香りいっぱいのスケッチ…
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わが〈アホなる〉人生
幼い子ども二人を連れ家族でペシャワールに赴任した医師の苦闘と迷いの人生 ここに来る人も含めて、バカですよ。しかし、バカもおらんと世の中面白くないしね。(中村哲医師) 私は夢への第一歩を踏み出してはみたものの「ペシャワール中退」になりましたが、現地の四年間で多くのものを得ることができました。帰国後の人生を振り返りますと… -
子どもを大切にしない国 ニッポン
いじめや体罰、虐待・自死から 子どもたちをいかにして守るか 親・児相・施設職員・保育士・教師・医師・市町村職員 etc… 子どもの命に携わる人たちの必読書 保護者から現に虐待を受けている子どものほとんどは、死を選ぶことなく耐えているというのが実状である。 学校におけるいじめと家庭における虐待との違いは、同じような精神的・肉… -
ドキュメンタリーの現在
世界の大変動と 分断に抗し 足もとで ドキュメンタリーを つくり続ける [内容の一部] 闇に葬らせない! 白紙調書事件を追う 良心の実弾~中村哲医師の生き方に迫る~ 不寛容の時代(「やまゆり園」障害者殺傷事件他) シャッター ~報道カメラマン 空白の10年~ 水俣は問いかけ続ける 諫早湾干拓と変わりゆく干潟の海 …
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商人や旅人がはこんだ山口の昔話
語り部がいなくなった今 昔話を若い世代へ 山口には、山口で生まれた独自の昔話と、商人や旅人によって運ばれてきた話がこの地に根づき、口から口へと語り継がれてきた昔話があります。 「シンデレラ」の話を、いつ、誰が山口の地に置いていったのか「粟福御寮」という話になって語られています。「猿の生き胆」の話が、「蛸にはなぜ骨がな… -
デューラーと共に
五百年の時を超えたオランダネーデルラントとの出会いの旅 旅することは、思考し、回想し、もうひとりの自分と出会うこと 要するに、オランダが繁栄した理由は、他国に先駆けた中央集権的制度や組織の存在などではなく、そうしたものの欠如、つまり国家の干渉がなかったことにこそ求められるべきであるとホイジンガは結論する。 逆… -
母の味
筑紫平野の東隅福岡県朝倉郡三奈木村に育った少年の記憶に残る母の味そして年中行事――若い日の母の姿煮炊きした竃の火朝早くから漂ってくるみそ汁の味が昨日のことのようによみがえる 今、心に残るのは、子どもたちが主となる村の年中行事に伴うご馳走である。正月は、ほうけんぎょう・さぎっちょ。春は、遠足。夏は、およど・盆綱引…
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水の話
いのちは全てつながっている──。水は宇宙からやってきた。そして地球上の全ての生命は水から生まれた。地球という小さな星がもっとハッピーな星になるよう……。「地球を吹く」トランぺッター近藤等則と黒田征太郎のコラボ絵本 -
世間遺産放浪記 俗世間篇
それは、暮らしと風土が生んだ庶民の遺産。建築家なしの名土木から、職人の手技が生んだ造作意匠、無意識過剰な迷建築まで、心に沁みる306遺産をオールカラーで紹介する第2弾。 -
丸腰のボランティア
異文化の中で、病院をつくり井戸を掘り、畑を耕し用水路を建設する。中村医師とともに汗を流す日本人ワーカーたちが綴る、パキスタン、アフガニスタンからの現場からの報告。──国境や国家の越え方にもいろいろある。グローバリズムに抗して……
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天を織る風
中世イスラム世界に迷い込んだ医学生・朝海。そして戦乱の小国の跡継・ユヌス。二人を操る美しくも哀しい運命──。時空を超え、宗教を超えて結実する「愛」と「信仰」のファンタジー -
餃子ロード
北緯30度線から40度線の大陸を東西に旅すると、いつも餃子があった。三十年にわたりアジアを彷徨し続ける異能の画家が記す魂の餃子路。 五木寛之氏絶賛! 「舌触りや、熱さや、辛さがある。北方の土俗の靭(つよ)さがある」 -
神・泥・人
移動民の血に魅かれつつ、二十年以上にわたりイスラム世界をさまよいつづける著者が、アフガニスタンの人々との深い関わりのなかで、自らの魂の古層を問い返す。──移動民の血・イスラムの風
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温故知新の快楽
商人や旅人がはこんだ山口の昔話
語り部がいなくなった今 昔話を若い世代へ 山口には、山口で生まれた独自の昔話と、商人や旅人によって運ばれてきた話がこの地に根づき、口から口へと語り継がれてきた昔話があります。 「シンデレラ」の話を、いつ、誰が山口の地に置いていったのか「粟福御寮」という話になって語られています。「猿の生き胆」の話が、「蛸にはなぜ骨がな… -
ノンフィクション
世間遺産放浪記 俗世間篇
それは、暮らしと風土が生んだ庶民の遺産。建築家なしの名土木から、職人の手技が生んだ造作意匠、無意識過剰な迷建築まで、心に沁みる306遺産をオールカラーで紹介する第2弾。 -
歴史・戦争
福岡城天守を復原する
築城の名手・黒田如水とその子長政。新発見の文書や『九州諸城図』をはじめ注目史料を読み解きながら、天守はなかったとされてきた福岡城の実像と天守破却の謎に迫る。──見えてきた大天守の実像。
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窓の向こう
子どもと魚には 物事を決める 権利はない ポーランドの 厳格なユダヤ人家庭に 育った少年は、 な ぜ 子どもたちのために 生涯を尽くしたのか 〝子どもは未来ではなく、ありのままの今を生きる人間であり、大人から対等の人間として敬意を持って接してもらう権利を持っている〟。ヤヌシュ・コルチャックのこの養育理念は一九八九年十一月二… -
写真でたどる福岡県の戦後75年
記者と市民が撮った231点の写真で綴る福岡県の戦後 空襲・敗戦・進駐軍・引揚・炭鉱・産業・公害・災害・事件・お祭り・スポーツ・新型コロナ―― 「本書に掲載した200枚余りの写真をたどると福岡県の戦後が見えてくる。一枚一枚のカットに戦争の傷痕、復興に向けての気概、そして人々の喜び、怒りが込められている。福岡県の戦中… -
原三信と日本最古の翻訳解剖書
杉田玄白の『解体新書』に先立つこと87年――日本最古の翻訳解剖書があった1686年、筑前藩医・六代原三信が長崎・出島にて蘭方外科医の免状を受けた。その翌年、ヨハン・レメリン著『小宇宙鑑』の翻訳解剖書(本木庄太夫訳)の筆写を終える。1774年刊行の『解体新書』に先立つこと87年。日本最古の翻訳解剖書写本である。———————…
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こんど、いつ会える?
他人ごとやない! ほっとかれへん! 2011年3月11日 東日本大震災 福島第一原発事故 被災した子どもたちと過ごす「保養」の活動が全国で始まった。子どもたちを受け入れ、泣き笑いを共にした、関西各地の〈おせっかいな〉人々の10年の記録である。 ―――――――――――― 一つひとつの保養キャンプを実現するため、年齢も、職業も、立場も、何も… -
障害をのりこえて
ひとりの青年と その継母 40年の物語 僕は幼稚園の時、はしかにかかって病院に入院していました。20日間もいしき不明だったそうです。頭のけんさもしてもらいました。ことばがうまく言えなくて病気をしていました。(本文「こどものとき」より) ―――――――――――― 私と昇の暮らしは22年間程でしたが、その間、昇の存在は家族の重荷であり、気苦… -
いのちき
生き難い世の中をいかに豊かに、楽しく生きるか 公務員を辞め、新規就農して平飼い養鶏をはじめた家族の楽しくも悪戦苦闘の日々――——————————————– 田舎に行くと、そこは食料生産の場であり、人助けと物が行き交い、本当に地域の皆さんの助けが、直に生活に潤いと喜びをもたらすことを体験する。 私たちは、…
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ノンフィクション
サハラの歳月
台湾・中国で一千万部を超え、数億の読者を熱狂させた、破天荒・感涙のサハラ生活記完訳!! 2019年秋、ニューヨーク・タイムズ誌絶賛!https://booksfromtaiwan.tw/books_info.php?id=58 サバ軍曹 (立ち読みサンプル) その時、スペインの植民地・西サハラは、モロッコとモーリタニアに挟撃され、独立の苦悩に喘いでいた……。砂漠に住まう人… -
外国語
La Cuisine Familiale Japonaise 日本の家庭料理(仏語版)
在庫僅少。一般的な日本の家庭料理のレシピがフランス語に。フランスへのお土産やフランス人プレゼントに最適な一冊。 -
ノンフィクション
アメリカでお墓について考えた
子連れ留学で体験した肌ざわりのアメリカを、軽快なフットワークで描く快エッセイ。
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[完全版]石牟礼道子全詩集
詩を書いているなどといえばなにやら気恥かしい。心の生理が露わになるからだろうか。散文ではそうも思わないのが不思議である。 書いては隠し、隠しして来たような気がする。ようなという言い方には何も彼も曖昧にしたい気分がこめられている。やりそこなってばかり生きてきたからと思う。(「あとがき」より) —————–… -
井上岩夫著作集[2]小説集
兵士にとっての「戦争」を、自意識の劇の過剰のなかに描き切る。──ひとりの詩人が、現実への深い拒絶と孤絶の果てに、知の狙撃兵となって「世界」を再創造する。「『カキサウルスの鬚』を読み、私は愕然とした。揺るぎない存在感にショックを受け、青ざめた。…小綺麗になった土地や時代の、その地層の最深部から、風化することを拒む一つの意思が恐竜のように起ち上ってくる気がしたのだ。」(宮内勝典・作家) -
井上岩夫著作集[3]エッセイ他拾遺
戦後へ続く酔中夢。批評と諧謔が人間の実相を抉り出す。戦中と戦後を隔つクレバスの闇底で、人という業に対峙し、軍隊という夢魔を撃つ詩精神の実弾。「胸底の洞(うろ)に處女のごとき含羞が隠れていて、生きることは業であるということを、これほどしんしんと悟らせる人も少ない。」(石牟礼道子・作家)。全3巻完結。
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デフォルメ鏡
認知症者の中に自分を発見する――私は一介の臨床家として認知症者や共に生きる人々の触媒のような存在でありたい 認知症に対しては、科学的・医学的に究明する立場と、人間主義やノーマライゼイションの立場が主流であり、そこには、なお、認知症者と非認知症者という対立的関係が潜在している。著者は、認知症者と非認知症者の間の差異では… -
原三信と日本最古の翻訳解剖書
杉田玄白の『解体新書』に先立つこと87年――日本最古の翻訳解剖書があった1686年、筑前藩医・六代原三信が長崎・出島にて蘭方外科医の免状を受けた。その翌年、ヨハン・レメリン著『小宇宙鑑』の翻訳解剖書(本木庄太夫訳)の筆写を終える。1774年刊行の『解体新書』に先立つこと87年。日本最古の翻訳解剖書写本である。———————… -
誰にも尋(き)けないおしりの難病
お尻の病気を診つづけた医師が お尻と腰に重複して起こる症候群=難病に対して 画期的治療法を提示 どこに行っても病気も原因も不明と言われてきた3つの病気、NIS、おしりの自己臭症、消散性直腸肛門痛ですが、これまで的確な治療方法も分からず、一人で悩んでおられる方が全国に数多くおられます。このような病気で苦しんでおられ…
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世に資する 信号電材株式会社の50年
歩行者と車の安全安心を守って50年。 かつて炭鉱で栄えた 福岡県大牟田市 その地方都市に 全国50%のシェアをもつ 信号機器製作の会社がある。 交通信号は 誰が 作っているか 知っていますか? 交通信号機はなぜできたのか? 理由はシンプルである。 交通事故を防ぐためにできたのである。 とは言っても、最初にできたのは車のためではない。… -
科学と詩の架橋
私たちの教育制度は文学テキストの解読ができない科学者を育て、科学的思考のいろはをも身につけていない文系の人間を育てつづけている。このような現状に鑑みて、私は本書を世に問うことにした。 本書であつかう人物は、いずれもが科学と詩に架橋する意欲を示した人たちだ。そういう彼らの言葉を追うことで悲惨な現状を知り、その克服の… -
〈進学校〉校長の愉しみ
「不健全な業界人」でなく「健全なる素人」をめざせ 一数学者が、不思議な縁で〈進学校〉の校長となって、若者たちと向き合い考えた。 ============================== 「健全なる素人」というのは、皆さんは余り目や耳にしたことはないと思いますが、少し前から、わたくしは、いろいろな折に書いたり話したりしてい…
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戯曲 黒いダイヤ
福岡でテント劇衆 上海素麺工場を 旗揚げして45年 支那海東の 渾身の戯曲を 刻み込む 玄海の風を テントにはらむ芝居小屋 地底には巨大な子宮の如き まっくらな坑道 支那海の芝居には数多くの死者たちが立ち現れる。今回の『黒いダイヤ』の場合は、三池炭鉱三川坑の炭塵爆発による犠牲者たちである。地下坑道に果てた彼らは、役者の口をかり… -
ふるさとの音楽史散歩
キリシタンの時代から 昭和まで 九州・福岡の音楽史を 逍遥する 鎖国と長崎 軍楽と賛美歌 学校唱歌 映画とレコード 歌劇の芽 鑑賞組織誕生 私どもは、自分たちのふるさとを中心に私たちの音楽の歴史を見直してみたいと思う。私がこの機会にあなたに語りたいのは、そんな意味における私どものふるさとの音楽史のあれこれである。 この歴史… -
科学と詩の架橋
私たちの教育制度は文学テキストの解読ができない科学者を育て、科学的思考のいろはをも身につけていない文系の人間を育てつづけている。このような現状に鑑みて、私は本書を世に問うことにした。 本書であつかう人物は、いずれもが科学と詩に架橋する意欲を示した人たちだ。そういう彼らの言葉を追うことで悲惨な現状を知り、その克服の…
更新情報
連載
コラム
コラム「病気本的人生膏肓に入るなう」
中津千穂子
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