1/6(金)から1/15(日)まで、宮崎・西都市の92歳の画家・弥勒祐徳(みろく・すけのり)さんの個展が福岡市中央区、新天町南通りにある村岡屋ギャラリーにて開催中されています。
弥勒さんは長年、西都市の美術科教員を務めながら、宮崎各地の「神楽」を初め、桜や山などの自然、そして長く宮崎に滞在した江戸時代の仏僧・木喰の残した仏像などをライフワークとして描いてきました。
また82歳から88歳までの6年間は、寝たきりの植物状態となった奥さまの介護を自宅で行い、その寝顔を毎日、描き続けました。
その人柄と画業の功績により、西都市民栄誉賞(05年)、西日本文化賞(08年)を受賞されています。
奥さまは残念ながら4年前に他界されましたが、その後もおう盛な創作活動を続け、色彩と画風がますます明るく、より躍動的になっています。
ぜひお出かけください。
弥勒祐徳(みろく・すけのり)
画家。1919年宮崎県西都市に生まれる。1938年西都市立寒川小学校代用教員となる。1940年、応召。中国東北部、南方戦線に従軍。1944年招集会場。、三納青年学校助教諭となり、以後59歳まで宮崎県内各地の中学校で図工科の教員として教壇にたち。
1955年、宮崎県美展に初入選。1960年、宮崎県美展で知事賞受賞。1976年には文部大臣賞、さらに宮日総合美術展で県知事賞を受け、無審査となる。1978年には北海道にスケッチ旅行、長年の主題の一つである「木喰仏」を訪ねる。
1989年文部省の地域文化功労賞、2003年西都市民栄誉賞、2008年西日本文化賞を受賞。2005-07年には宮崎県美展で特選、大賞、特選を連続して受賞。
現在も西都市に在住。個展回数は400回を超える。
著書に『西都風土記』『曼陀羅の記』『神楽を描く』『木喰は生きている』(以上、鉱脈社)絵本『木喰さん』『語れぬ妻へ──八十八歳の画家が描いた在宅介護の千八百日』(石風社)をはじめ『絵に生きる』(私家版)など多数。
また評伝に『小伝・弥勒先生』(井口幸久)『民俗画家弥勒祐徳』(福富健男)がある。