ミャンマーの最大野党党首となったアウン・サン・スー・チー氏。16日、91年に贈られたノーベル平和賞の受賞演説を行ったというニュースが話題になっていますが、ビルマの初代首相バ・モウを父に持ち、長じて反政府活動家と結婚、波瀾に富んだ人生をおくったティンサという女性については、知らない方が多いのではないでしょうか。
本書は、ティンサとその一族について綴ったノンフィクションです。大英帝国の植民地となり、日本軍政下におかれた国で、時代の理不尽に翻弄されながらも清くたくましく生きた、ティンサをはじめとするビルマの女性たちへのオマージュともいえる一冊です。