書評

ムーンとぼくのふしぎな夏

ムーン かぎ猫 ネコ 石風社 おぎのいずみ 児童書 荻野泉 いのうえしんぢ 小学生 歴史 開発
A5判197頁
4-88344-012-5
定価:本体価格1500円+税
1996/07/07発行
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ムーンとぼくのふしぎな夏
zeikomi
¥0円


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ムーンとぼくのふしぎな夏
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かぎ猫ムーンとヒロシの時間をこえた大冒険。石棺のむこうは戦場! 古代伊都国の王位継承戦争が、現代のゴルフ場建設でゆれる糸島と、石棺のタイムトンネルで結ばれる!(児童書/小学校中学年から)

書評

選定図書から

全国学校図書館協議会報(Z)

 月光の下、ヒロシの前に白ネコが現れた。神秘的な緑の目とカギしっぽを持つこのネコを、ヒロシはムーンと名づけた。
 夏休みのある夜のこと、ヒロシはムーンに導かれて近所の花の隈古墳へ足を踏み入れる。古墳の石室はなんと古代の世界・伊都国へと通じていたのだ。そこでヒロシは王の娘カスナと出会い、王のしるしのまが玉をカスナの手に返すことを約束してしまう。こうしてヒロシとムーンの時間をこえた冒険が始まった。
 はるか古代の戦乱に巻き込まれとまどうヒロシは、一方、現実の世界では父母との確執やゴルフ場建設による古墳の取り壊し計画でさらに悩みは混乱するばかり。
 いわゆる現代っ子のヒロシは美少女を救い出す正義の味方と呼ぶには頼りない。だが、ヒロシが周囲の人たちの勇気や行動力に励まされ、少しずつ自力で試練に立ち向かう姿はかえって読者には身近で共感できる。1つの困難を乗り越えた後、力強い目で先を見つめるヒロシがさわやかである。

目次紹介- 抜粋 -

  物語のまえに
1 ムーンはどこへ
2 美少女・カスナ
3 まが玉のなぞ
4 古墳がたいへんだ
5 黒い影
6 カスナの祈り
7 雷雨のなかで
8 かぎねこ、ムーン
9 戦いの火
10 まが玉よ、永遠に
 それからのぼく

荻野泉

おぎの・いずみ

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荻野泉
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おぎの・いずみ

山口県下関市に生まれる。
地域公民館に親子文庫を開設するとともに、図書館のおはなし会に所属して、子どもたちに絵本の読み聞かせをする。
作品に『いつか飛ぶ日に』(偕成社)、『ムーンとぼくのふしぎな夏』『うえにん地蔵』(石風社)、「今山の石の歌」(『福岡の童話』リブリオ出版)などがある。
児童文学誌「小さい旗」同人、日本児童文学者協会会員。福岡市在住。

いのうえしんぢ

いのうえ・しんぢ

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いのうえしんぢ
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いのうえ・しんぢ

1970年生まれ。福岡県立糸島高校卒業。フリーランスのイラストレーター/デザイナー。
2006-2008年「国際協力フェスタ・地球市民どんたく」のデザインコンペ賞受賞。
2007年ユニオン yes! グラフィックデザインコンテスト優秀賞。
挿絵に『風になるまで』『ドラキュラ屋敷さぶろっく』『ムーンとぼくのふしぎな旅』『サケよふるさとの川へ』、紙芝居『麦の穂との約束』(以上石風社)、『生存ハンドブック』(大月書店)『いじめの直し方』(朝日新聞社出版)など、多数。