鉄を鍛(たた)く

著者:
阿部守
判型・頁 A5判上製120頁
ISBN 978-4-88344-279-9
定価 2200円(本体2000円)
発行日 2018/03/10

ネット書店で注文

暗闇の中に
希望を見い出すために
鉄を鍛きつづける――

バングラデシュからロンドンまで、鉄と格闘しつづけた彫刻家・四十年の軌跡とエッセンス。A5判上製120頁、口絵カラー56頁。

 

鉄鋼彫刻シンポ_web
「鉄による知的発達」  1987
国際鉄鋼彫刻シンポジウム – YAHATA‘87
東田高炉公園 北九州市

img035_web
「VOICES」  個展 2001
Pitt Rivers Museum Oxford UK

abe027_web
「白色化」  個展 2002
福岡市美術館 福岡市

P1140644_web
「Imaginary Circle」  2012
DOMANI・明日展 国立新美術館 東京

 

 

「熱した鉄を鍛く行為は、オーストラリアのアボリジニがドットを打つことで、祈りを込めた描画を成すプリミティブアートと同様に感じる。金鎚の一打ち一打ちが、空間と結びつく為の営みであり、身体と空間が一体化する術である。」(本文より)

著者略歴
阿部守
[あべ・まもる]

 1954年東京生まれ。’80年東京芸術大学大学院修了、’90年英国王立美術大学院彫刻科DIPLOMA課程修了。福岡教育大学美術教育講座教授。
 ’83年「今日の日本美術ジュネーブ’83」展、’85年「現代美術の展望」展、および「今日の作家」展以来、インスタレーション作家として注目される。火を通して生身の肉体が鉄に存在の刻印を与えるという中心的な考えは、水を媒介とした大地と鉄の関係、錆による緩慢な鉄の変容という捉え方によって複雑化し、展示方法も、鉄と自然環境とのエコロジカルな関係を模索するようにもなってきている。
 作品の主な収蔵先は、福岡市美術館、熊本市現代美術館、ピッツ・リバース人類史博物館(UK)、ルレオ・コロナン彫刻公園(SWEDEN)、宗像ユリックス、町田市立国際版画美術館、町田市忠生公園、新日鐵八幡製鉄所飛幡総合センター、マラヤ大学アジア美術館(MALAYSIA)、国立美術館(MALAYSIA)、ロイヤル・セランゴール(MALAYSIA)、金沢市武蔵が辻、等

関連ジャンルの書籍