絵を描く俘虜

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十五歳で満蒙開拓青少年義勇軍に志願、十七歳で関東軍に志願、敗戦でシベリア抑留。二十二歳で帰国。土工をしつつ画家を志す。──満洲シベリア体験を核に魂の深奥を折々に綴った一画家の軌跡。

目次

1 
まどろみの幼年
十五さいの義勇軍
声がする

ヨーロッパの寺院
肥後古寺巡礼

著者略歴
宮崎静夫
[みやざき・しずお]

1927年、熊本県小国町に生まれる。1942年、15歳で満蒙開拓青少年義勇軍に志願、満州へわたる。
1945年、関東軍へ現役志願(17歳)。10月、関東軍捕虜としてシベリアへ抑留、4年間の俘虜生活をおくる。
1957年、海老原喜之助に師事。1961年、ドラム缶シリーズでシェル美術賞佳作、熊日賞など受賞。1968年、渡欧。約1年間遊学。1970年、「死者のために」を描き始める。
1974、78、91年、東京みゆき画廊で個展。1983年から島田美術館、上通りギャラリー、小国町、岩田屋、名古屋市、福岡市などで個展。1998年、熊本県立美術館分館と島田美術館で、回顧展を開く。
2008年、熊本県芸術功労者として顕彰される。2010年、第69回「西日本文化賞」受賞。
著書に『宮崎静夫作品集』『絵を描く俘虜』がある。

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