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アジア回廊
満洲──アフガニスタン。茫茫たる中国大陸に生きる中国民衆の強靭な生を畏れとともに描いた巳八郎。深々としたアフガンの人と風土に魅入られ、その深奥を描かんと彷徨する大策。強烈な個性をもつ画家父子によるアジア回廊巡り。
【甲斐大策】アフガニスタン彷徨
アフガニスタン素描
チャイハナのある風景
アフガン戦争
聖者と殺人者
中国からのたより
【甲斐巳八郎】満洲茫茫
東支鉄道
平康里
ハルビンへ
満洲点描
満洲の美しさ
満洲のロシア人
南京へ
アフガニスタン
1903-1979年。
熊本市に生まれる。有田工業学校図案絵画科卒業、京都市立絵画専門学校(現京都市立芸術大学)にて福田平八郎に師事。
1927年中国雲崗石窟調査隊に参加。1930年旧満洲に渡り、翌年、旧満洲鉄道社員会報道部に入社、沿線各地のルポ、風俗、風習の調査を行う。
戦後、宗像郡福間町に引き揚げた後もアジアへの想い断ち難く、晩年に至るまでインド、パキスタン、アフガニスタン等へ旅を続ける。
水墨画の可能性を積極的に探り、独自の境地を開いた。没後、福岡市美術館で「現代に生きる新しい水墨画の世界──甲斐巳八郎展」が開催された。
著作に、素描画集『北京』、旧満鉄沿線ルポは『協和』に連載。
画家・作家。1937年、中国大連市生まれ。早稲田大学文学部卒業。
青年期より民族音楽・楽器の制作・演奏に親しむ。1969年以降、今日までアフガニスタンとその周辺に通い続ける。対ソ戦、内乱期にはムジャヒディン・グループに加わり、地雷探索等に従事、現地アフガンとの親交を深め、イスラムに入信。主にアフガニスタン・パキスタンやアジア内陸を題材に、油彩・ガラス絵等、全絵画表現を水墨画へ収斂せんと努める。イッセイ・ミヤケ、コムデギャルソンのショーにも出演し脚光を浴びる。一方、1988年より文筆活動を開始、その文学的個性は五木寛之氏、中上健次氏らの絶賛を浴びる。著書に『ペシャーワルの猫』(トレヴィル)、『生命の風物語』『シャリマール』『神・泥・人』『餃子ロード』『アジア回廊』(父巳八郎と共著)『聖愚者の物語』(以上石風社)がある。