聖愚者の物語
アフガンよ──ここには全てがある

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最も神に近い人々──愚かさと高貴に満ち、剛毅で嘘つきで裏切り、信じ、戦い、命で贖う……アフガンよ、正邪善悪、ここには全てがある。灼熱の大地に流離う男・女・老人・子供・難民・職人・族長…魂揺さぶる47篇の掌篇小説集

目次


新聞売りイサァ  
小さな旅
ロバ車の兄弟
ツァプリ・カバブ  ほか

太鼓叩きの帰郷
タロカンの鍛冶屋
母ハンジュイ  ほか

砲刑
ジャージィ・アリ・ヘルの屠殺者
凧揚げ  ほか

国境
職探し
「殺せ! 盗め! 攫え!」  ほか

聖驢馬
クチィの長老
鳩寄せ  ほか
*挿絵多数、関連地図・註付き

著者略歴
甲斐大策
[かい・だいさく]

画家・作家。1937年、中国大連市生まれ。早稲田大学文学部卒業。
青年期より民族音楽・楽器の制作・演奏に親しむ。1969年以降、今日までアフガニスタンとその周辺に通い続ける。対ソ戦、内乱期にはムジャヒディン・グループに加わり、地雷探索等に従事、現地アフガンとの親交を深め、イスラムに入信。主にアフガニスタン・パキスタンやアジア内陸を題材に、油彩・ガラス絵等、全絵画表現を水墨画へ収斂せんと努める。イッセイ・ミヤケ、コムデギャルソンのショーにも出演し脚光を浴びる。一方、1988年より文筆活動を開始、その文学的個性は五木寛之氏、中上健次氏らの絶賛を浴びる。著書に『ペシャーワルの猫』(トレヴィル)、『生命の風物語』『シャリマール』『神・泥・人』『餃子ロード』『アジア回廊』(父巳八郎と共著)『聖愚者の物語』(以上石風社)がある。

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