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空爆と「復興」
アフガン最前線報告
9.11直後からの900日間
「カネがなくても生きていけるが、雪がなくては生きてゆけない」。現地のことわざどおり、アフガニスタンは自給自足の山の国である(中村哲)。 9.11勃発から900日、NGO活動最前線の舞台裏。破壊と欲望が、復興と利権が野合するアフガニスタンの地で、日本人医師と青年達が空爆下の配給から用水路建設まで、修羅の舞台裏で記した4年間の実録。(9.11直後から03年末まで二百余通のeメールを収録)
アフガニスタンからの発言 中村哲
「対テロ戦争」の虚構 報道されないアフガンの真実 長き戦いの果てに 他
空爆と「復興」 現地ワーカー報告
すぐ隣の国の子供なのに 「日本人だけは信じる」 NGOのするべき仕事とは 日本とアフガンの平和を危惧 今こそ我々の出番 他
アフガン最前線報告(2001.9.11〜2003.12.31)
*略年表・関連地図・現地ワーカー経歴・水源確保事業の推移等
1946年福岡県生まれ。九州大学医学部卒業。医師。国内の病院勤務を経て、1984年パキスタン北西辺境州(現パクトゥンクワ州)の州都ペシャワールに赴任。以来ハンセン病を中心とした貧民層の診療に携わる。1986年からはアフガン難民のための医療事業を開始、アフガン東部山岳地帯に三つの診療所を設立。98年には基地病院PMSをペシャワールに建設。2000年以降は、アフガニスタンを襲った大干ばつ対策のための水源確保事業を実践。さらに02年春からアフガン東部山村での長期的復興計画「アフガン・緑の大地計画」を開始、03年3月からは灌漑水利計画に着手、07年4月第1期工事完成。2019年現在、灌漑面積約1万6千5百ヘクタール。年間診療数約8万人(2006年度)。
著書に、『ペシャワールにて』『ダラエ・ヌールへの道』『医は国境を越えて』『医者 井戸を掘る』『辺境で診る 辺境から見る』 『医者、用水路を拓く』(以上石風社)、『アフガニスタンの診療所から』(ちくま文庫)、『人は愛するに足り、真心は信ずるに足る――アフガンとの約束』(澤地久枝氏との対談 岩波書店)、『天、共に在り アフガニスタン三十年の闘い』(NHK出版)、などがある。
ペシャワール会現地代表、PMS(平和医療団・日本)総院長として現地事業を指揮。2019年12月4日、アフガニスタン・ジャララバードで、凶弾に斃れる。享年73歳。
中村哲医師のパキスタン北西辺境州、アフガニスタンでの医療活動を推進するために必要な広報、募金活動および医薬品・医療器具等の輸送やワーカーの派遣等の活動を行っている非政府組織(NGO)