ネット書店で注文
馬毛島漂流
石油備蓄基地誘致
全島民の離島
企業による土地買収
大規模な「滑走路」工事・・・
日米安保の渦の中で〝漂流〟する島・馬毛島
種子島在住の元新聞記者が島に渡り、歩き、喰い、時には遭難して知った馬毛島の今を、短歌と写真を添えて伝えるルポルタージュ
「あとがき」より
わたしの馬毛島通いには、渡世の旅に出してもらった故郷への恩返しと、どこか、親不孝だった半生のつぐないの気持ちもちらついています。
第一章「同胞の島」は素描。第二章「海峡」は新聞記者時代の仕事を清算する意味合いもあります。(中略)
第三章「漂着」の体験は、遭難と紙一重の無謀な行動でした。短距離、短時間の航海だったことによる幸運であり、誇るべき事ではありません。漂流中に海水を飲むことも危険なことです。ただ、馬毛島になぜ渡ったのかを正直にふり返り、種子島に帰るまでをありのままに書くことは、馬毛島の今の姿を伝えるために必要でした。
目次
はじめに
第一章 同胞の島
第二章 海 峡
飢饉/オカヤドカリ/絶滅危惧種/FCLP/潮間帯/テンイヒョウメン/沖縄/胎児/校庭/スタンド・バイ・ミー/避難/入会権/水軍/津波石/椎ノ木遺跡/三郎/弾痕/小判/空港予想図/石門
第三章 漂 着
ザコ/アザミ/五月三日/五月四日/紛失/五月五日、六日/五月七日/13:42/巻き網船団/ミネラル水/モントリオール/ロボットの目/フェリー/10:37/大崎神社/ローアウト
あとがき
参考文献
年表
著者略歴
1953年、種子島西之表市生まれ。
早大卒。朝日新聞記者。熊本総局長などを経て2012年退職、帰郷。
写真展「マゲシマ」を種子島、沖縄で開催。共著に『ニッポン人脈記(沖縄)』『新聞と戦争』などがある。
石風社より発行の関連書籍