歴史・戦争– category –
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地形から読む 筑前の古地名・小字
薬院=泥地。警固=崩壊地。呉服町=湿地。筑紫=丘陵。遠賀=高台 漢字以前のヤマトコトバの音韻と、現地の自然地形をベースに、消えた大字(おおあざ)・小字(こあざ)、他地域の類似する地名まで細かく調査。旧筑前エリア450ヶ所の由来を解く労作。 -
ペンと兵隊
北九州・若松の沖仲仕頭領・玉井金五郎の長男として生を受け、文学を志し上京。帰郷後、労働者の組合運動に身を投じ、芥川賞受賞の「糞尿譚」や従軍小説「麦と兵隊」などで一躍、国民作家の地位を確立するも、戦後、連合軍により公職追放――。激動の時代とともに葛藤しつつ揺れ動いた文学者たちが背負った思想的課題を、葦平作品に内在する振幅の中から問い直す評論集。 -
福岡赤煉瓦文庫1 逃亡/月明
日中戦争末期、指針を失い弛緩した戦線から突如逃亡をはかった二人の兵士と、その追跡の任にあたった兵士の間の内面の葛藤を描き、一九四六年発表当時、火野葦平から激賞された長篇「逃亡」。紀元前の大陸を駆け巡った匈奴の冒頓単于の流転のドラマを描いた最晩年の短編「月明」。戦後間もない福岡で産声を上げた文芸誌『午前』を俳人・眞鍋呉夫らと創刊し、三島由紀夫や檀一雄らスター作家の寄稿を初め、多くの後進作家も育てた名編集者だった北川晃二。長らく絶版状態だった代表作を収めた貴重な作品集。 -
ブルムカの日記
【コルチャック先生と12人の子どもたち】医師で孤児院の院長ヤヌシュ・コルチャック先生は、ナチス・ドイツの占領下のポーランドで子どもたちの教育に心血をそそいでいました。絶滅収容所に送られる前の子どもたちとの日常を、心にしみる絵と文で描いた絵本。──「やがて戦争がやってきました。その戦争はブルムカの日記も奪ってしまいました。それでは、どうして日記に書いてあったことがわかるのでしょう?」【ホワイト・レイブンス賞(ミュンヘン国際児童図書館)受賞】 -
水の話
いのちは全てつながっている──。水は宇宙からやってきた。そして地球上の全ての生命は水から生まれた。地球という小さな星がもっとハッピーな星になるよう……。「地球を吹く」トランぺッター近藤等則と黒田征太郎のコラボ絵本 -
火の話
火の神から火をあたえられたニンゲンたち、火の神は一つ約束をしました。「火を使って、殺し合いをしてはならぬ」。──ニンゲンにとって「火」ってなんだろう。戦争から原子力発電まで、宇宙や神話という永い時間の中で考えてみたい──という思いからできた絵本。 -
越南ルート
華北からインドシナ半島まで四千キロを行軍した冬部隊一兵卒の、戦中戦後を巡る自伝的小説。──戦争を生きた人間の思念が深く静かに鳴り響く。戦争文学の知られざる傑作。 -
三池炭鉱「月の記憶」
三井三池炭鉱の108年の歴史。囚人労働に始まった炭鉱は、与論の人びとがその一端を担った。仕事を制限され、賃金は差別され、炭住は隔てられ……それでも彼らは懸命に働き、泣き、笑い、踊り、強靭に生き抜いた。そして中国人、朝鮮から連れてこられた人、炭塵爆発、三池労組。過酷な労働と差別によって成し遂げられた三池炭鉱を「影」の記憶をそして生き抜いた人びとの強さを追い求めた珠玉のノンフィクション。 -
福岡城天守を復原する
築城の名手・黒田如水とその子長政。新発見の文書や『九州諸城図』をはじめ注目史料を読み解きながら、天守はなかったとされてきた福岡城の実像と天守破却の謎に迫る。──見えてきた大天守の実像。 -
丸腰のボランティア
異文化の中で、病院をつくり井戸を掘り、畑を耕し用水路を建設する。中村医師とともに汗を流す日本人ワーカーたちが綴る、パキスタン、アフガニスタンからの現場からの報告。──国境や国家の越え方にもいろいろある。グローバリズムに抗して……