医は国境を越えて
アジア太平洋賞〈特別賞〉受賞
貧困・戦争・民族の対立・近代化──世界のあらゆる矛盾が噴き出す文明の十字路で、ハンセン病の治療と、峻険な山岳地帯の無医村診療を15年にわたって続ける一人の日本人医師の苦闘の記録。
序章 民族と国境を越え
1 らいの専門医に
2 アフガン難民
3 悪性マラリアとの闘い
4 アフガンの奥地へ
5 らい診療の危機
6 衝 突
7 激 動
8 統合病院建設
9 十五年の総決算
終章 再び辺境にて
中村哲
ペシャワール会現地代表、PMS(ペシャワール会医療サービス)総院長。
1946年福岡市生まれ。九州大学医学部卒業。
国内の診療所勤務を経て、1984年パキスタン北西辺境州の州都ペシャワールに赴任。以来ハンセン病コントロール計画を柱にした、アフガン難民の診療に携わる。1986年からはアフガン難民のための事業を開始、現在アフガン北東山岳部に診療所を設立、診療にあたっている。98年には基地病院PMS(70床)をペシャワールに建設。また病院・診療所で患者を待つだけでなく、パキスタン北部山岳地帯の診療所を拠点に巡回診療も行っている。
2001年以降は、アフガニスタンを襲った大旱魃対策のための水源確保事業(井戸掘り・カレーズの復旧。作業地1500ヶ所以上)を実践。
2001年10月には「アフガンいのちの基金」を設立、空爆下国内避難民への食糧配給事業を実践。さらに2002年からアフガン東部山村での長期的復興計画「緑の大地計画」を継続、2003年春からはその一環として全長30キロに及ぶ灌漑用水路計画に着手。年間診療数約8万人(2007年度)。
■著書『ペシャワールにて』『医は国境を越えて』『辺境で診る辺境から見る』『医者井戸を掘る』『空爆と「復興」』『丸腰のボランティア』『医者、用水路を拓く』(以上石風社)、『ほんとうのアフガニスタン』(光文社)、『アフガニスタンの診療所から』(筑摩書房)、『人は愛するに足り、真心は信ずるに足る』(澤地久枝氏との共著・岩波書店)など。







