書評

ふしぎとうれしい

ふしぎとうれしい 長野ヒデ子 ながのひでこ 長野 ヒデ子 絵本 長 新太 エッセイ 鎌倉
278頁 四六判並製
4-88344-064-8
定価:本体価格1500円+税
2000/08/20発行
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ふしぎとうれしい
zeikomi
¥0円


「生きのいいタイがはねている。そんなふうな本なのよ」長新太氏


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ふしぎとうれしい
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絵本作家・長野ヒデ子さんの初めてのエッセイ集。使いこんだ布のように、やわらかな言葉が、人について、絵本についていきいきと紡がれる。長野さんの絵のふしぎの秘密もわかります!

書評

ほんわかと暖かい読後感

村島光子

 絵本作家長野ヒデ子さんの初めてのエッセイ集である。長野さんは一九七八年第一回日本の絵本賞を受賞。以来、たくさんの賞を受賞し、子どもから大人まで多くのファンをもっている絵本作家である。
 この本の中には、長野さんが二十年の間に、新聞や児童文学誌などに書いたエッセイが、長野さんいわく、おもちゃ箱のようにあれこれぎっしり入っている。本の帯に「使いこんだ布のようなやわらかい言葉で」とあったが、まさにそのとおりで、文章の一行一行に長野さんの人柄がにじみでている。
 ひょんなことから、鎌倉にアトリエをかまえた話、そこで出会った人や自然と付き合うこと、出身地である愛媛県の海のことや同じ愛媛出身の児童文学者古田足日氏の講演会での出来事、秋野亥左牟氏が住む小浜島のようすなどなど、楽しくて読み始めたら止まらない。ほんわかと暖かい読後感が心地よい。
 そして、忘れてはならないのは、家族の一員であった猫のサラダのことだ。どんなにサラダを愛していたか、このエッセイ集や長野さんの絵本を見ればよくわかる。

目次紹介- 抜粋 -

●鎌倉ライブ
 はじまり、はじまり 今村昌平監督 お雑煮と年賀状 『海をかえして!』 せとうちたいこさん トコトコ歩けば…… 他
●サラダの気分で
 お月さま一つずつ レオレオの帽子をかぶって ネコでも行ける博物館 赤ちゃんが生まれてはじめてであう布 海にだっこ 他
●でかけターイ
 私も森に住みたい けんぶち絵本の館 ピーターラビットになった気分で旅をした 市場を歩いて元気ピンピン ボローニアへ 他
●エホン、ゴホン
 不安でいっぱいだった お母さんとして生まれたんだ たいこさん今度はどこへ行くの サラダちゃんおすすめの1冊 手作り絵本 他
●金魚さんごきげんよう
●サラダのおまけ

長野ヒデ子

ながの・ひでこ

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長野ヒデ子
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ながの・ひでこ

長野ヒデ子。1941年愛媛県生まれ。
1976年『とうさんかあさん』(日本の絵本賞受賞)以来、何気ない生活の中から独特の世界を創りだしている絵本作家。
主な絵本にロングセラーの『おかあさんがおかあさんになった日』、『おとうさんがおとうさんになった日』『せとうちたいこさんデパートいきタイ』のせとうちたいこさんシリーズや、『こちょこちょこちょ』、また諫早湾を舞台に『海をあけして!』は話題作(以上童心社)。『狐』『となりのまじょのマジョンナさん』(以上偕成社)、『いのちは見えるよ』(岩崎書店)、『おばけいちねんぶん』(小学館)、『はみがきごっこ』(佼成出版社)など作品多数。また「ネコのたいそう」「おひさまにこにこ」(童心社)等紙芝居作品も多い。エッセイ集『ふしぎとうれしい』(石風社)は著者の作品の舞台裏がたのしく元気が出る。2013年、『演じてみよう つくってみよう 紙芝居』(編著、右手和子、やべみつのり共著、石風社)刊行。
日本児童文学者協会会員、日本児童出版美術家協会会員、JBBY会員、絵本学会会員。鎌倉市在住。