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博多に生きた藩医
原三信の四百年
日本で初めての翻訳解剖書を一子相伝で伝える博多医家の四百年
本書は、博多で医業を営んできた歴代原三信の四百年の事績をまとめたものである。杉田玄白の「解体新書」に先立つこと八十七年、日本で初めて翻訳解剖書を写した功績をはじめ、黒田家との主従関係、頭山満ら玄洋社社員との交友関係などを、残された資料をもとに紐解いていく。そこに時代の波に揉まれながらも医師として堅実に生き抜いた一族の歴史がある。
目次
はじめに 1
序 章 七神張
二十九石六人扶持 13
第一章 長 崎
六代原三信 27 日本初の翻訳解剖書 37
阿蘭陀外科免状 41
第二章 博 多
家臣団 69 島原の乱 80 亀井三傑 90
第三章 幕 末
十二代蘇仙と勤王党 97 「鉄翁」の瓢箪 119
第四章 明 治
外科医開業 143 西南戦争 147 十三代崎次郎 153
軍医の結婚と日清戦争 157 私立原病院 165
第五章 帝 大
柳町移転 175 十四代と義兄弟 181
第六章 大 戦
極楽寺の人魂 197 福祿壽帖 204
第七章 戦 後
福岡大空襲 225 十五代の決断 234
あとがき 238
原三信年譜 242
参考文献 249
著者略歴
1932年福岡市に生まれる。 福岡県立福岡高等学校、九州大学医学部卒業。 九大精神神経科入局、医学博士号修得(九州大学医学研究院 生理学)。 1967年原土井病院を開設、同病院理事長。 1976年原看護専門学校を設立。 日本慢性期医療協会、全国公私病院連盟などの理事。多々良福祉会、能古博物館の理事長を務める。著書に『新老人のすすめ』、『博多に生きた藩医 原三 信の四百年』『養生学』他。
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