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商人や旅人がはこんだ山口の昔話
語り部がいなくなった今
昔話を若い世代へ
山口には、山口で生まれた独自の昔話と、商人や旅人によって運ばれてきた話がこの地に根づき、口から口へと語り継がれてきた昔話があります。
「シンデレラ」の話を、いつ、誰が山口の地に置いていったのか「粟福御寮」という話になって語られています。「猿の生き胆」の話が、「蛸にはなぜ骨がない」という話になって語られています。私は、山口で生まれた独自の話よりも、商人や旅人が運んできた話の方に興味があって、小学校のふるさと学習や読書週間に招かれて語ってきました。
語りの世界を子どもたちに楽しんでほしい。
語りの文化を若い世代に繋いでいきたい。
そんな思いから、これまで、子どもたちに語ってきた山口の昔話を出版することにしました。(「あとがき」より)
Ⅰ
地蔵さまと団子
猿地蔵
大つごもり長者
貧乏神
Ⅱ
なあがいなあがい話
かくれみの
蛸にはなぜ骨がない
うすうすまわれ うすまわれ
Ⅲ
たにしの姉妹
見るなの座敷
粟福御寮
1933年 北九州市門司に生まれる
1950年 北九州市小倉到津遊園園長、阿南哲朗氏に口演童話・創作を学ぶ
1976年 下関市立勝山公民館に母と子の図書館「あおやま文庫」開設
1979年 日本民話の会に所属。民話の採訪・再話・語りを学ぶ
1980年 全国童話人協会所属・久留島武彦氏の功績を顕彰し、口演童話の実践をはじめる
1992年 下関市芸術文化振興奨励賞受賞
2010年 久留島武彦文化賞受賞
日本児童文学者協会会員
児童文学同人誌「小さい旗」同人
著書に『白いなす』(石風社)「いっしょにあそぼ」(国土社)「先生のきいろいパンツ」(岩崎書店)他
1944年 下関生れ
1998年 下関市芸術文化振興奨励賞受賞
2008年 行動美術賞受賞
損保ジャパン奨励賞受賞
2020年 山口県文化功労賞受賞
現在 行動美術協会会員