商人や旅人がはこんだ山口の昔話

再話:
黒瀬圭子
絵:
大鷹進
判型・頁 A5判上製 88頁
ISBN 978-4-88344-304-8
定価 1430円(本体1300円)
発行日 2021/07/10

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語り部がいなくなった今
昔話を若い世代へ

 山口には、山口で生まれた独自の昔話と、商人や旅人によって運ばれてきた話がこの地に根づき、口から口へと語り継がれてきた昔話があります。
「シンデレラ」の話を、いつ、誰が山口の地に置いていったのか「粟福御寮」という話になって語られています。「猿の生き胆」の話が、「蛸にはなぜ骨がない」という話になって語られています。私は、山口で生まれた独自の話よりも、商人や旅人が運んできた話の方に興味があって、小学校のふるさと学習や読書週間に招かれて語ってきました。
 語りの世界を子どもたちに楽しんでほしい。
 語りの文化を若い世代に繋いでいきたい。
 そんな思いから、これまで、子どもたちに語ってきた山口の昔話を出版することにしました。(「あとがき」より)

目次


地蔵さまと団子
猿地蔵
大つごもり長者
貧乏神


なあがいなあがい話
かくれみの
蛸にはなぜ骨がない
うすうすまわれ うすまわれ

Ⅲ 
たにしの姉妹
見るなの座敷
粟福御寮

著者略歴
黒瀬圭子
[くろせ・けいこ]

1933年 北九州市門司に生まれる
1950年 北九州市小倉到津遊園園長、阿南哲朗氏に口演童話・創作を学ぶ
1976年 下関市立勝山公民館に母と子の図書館「あおやま文庫」開設
1979年 日本民話の会に所属。民話の採訪・再話・語りを学ぶ
1980年 全国童話人協会所属・久留島武彦氏の功績を顕彰し、口演童話の実践をはじめる
1992年 下関市芸術文化振興奨励賞受賞
2010年 久留島武彦文化賞受賞
    日本児童文学者協会会員
    児童文学同人誌「小さい旗」同人
著書に『白いなす』(石風社)「いっしょにあそぼ」(国土社)「先生のきいろいパンツ」(岩崎書店)他

大鷹進
[おおたか・すすむ]

1944年  下関生れ
1998年  下関市芸術文化振興奨励賞受賞
2008年  行動美術賞受賞 
     損保ジャパン奨励賞受賞
2020年  山口県文化功労賞受賞
現在   行動美術協会会員

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