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古川嘉一詩集
熊本県球磨川の河口、不知火海の岸辺に発火した魂が、時を超え結実する。五十年後の処女詩集。復員後淵上毛錢を訪ね、毛錢と詩誌「始終」を刊行。死を目前にした2年間の詩作品50篇に生を結晶させる。
目次
海のある村にて 坂道 風速 山河 うたげせんかな 水のうた 繪本より 愛情について 北極星について 岬にて 五月雨 紅葉 河岸にて 旅人 夜の霧 襟巻 春雨 死 盲目 私の町 感性 子供たちに 不仕合せのために 鮎 ほか
古川嘉一年譜・編者あとがき・発刊に寄せて
著者略歴
1911年熊本県に生まれる。1930年熊本県立八代中学校卒業、熊本第二師範学校に入学。
1931年師範学校卒業。小学校本科正教員の免許を取得。熊本県下益城郡豊福尋常小学校を皮切りに小学校教諭をつづける。
1942年「詩想」創刊号に「海のある村にて」を発表。1945年兵役召集後終戦となり、暮れ近くなって南支より復員。このごろ淵上毛錢宅を訪問したと思われる。その後創作活動を続ける。
1948年病気(左肺浸潤)がちとなり、1949年逝去。
1947年、熊本生まれ。72年、法政大学第二文学部日本文学科卒。
著書『この指止まれ』『球磨川物語』(以上葦書房)、『山頭火を読む』(海鳥社)、『若山牧水への旅――ふるさとの鐘』、『生きた、臥た、書いた 淵上毛錢の詩と生涯』(弦書房)
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