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タプティ詩篇 時量師舞う空に
鸚鵡たちの知らない 朝焼染む密林の 風の窓を流れてゆく ヒトたち
詩という方法を問い、物語の時空へと侵入してゆく、ある螺旋の道。その問いとともに〈計測されてゆく存在の像〉が浮かび、旋回するホログラムの舞が始まる。
<「石風」No.26より抜粋> 鍵、もしくは羅針盤 詩人 渡辺玄英 読むというよりも、体験すると表現した方がふさわしい書物だ。読むことが知識や思考に直線的に繋がるとするならば、本書は〈読む〉ものではない。表面的な知識や思考とはちがう、分別を捨てたもっと複雑で単純な、人の身体まるごとのさまざまな感受性と思考を刺激し一斉に活動させるような〈体験〉がここにはある。 したがってこれを一風変わった詩なのか、本源を目指す旅の物語なのか、深奥を照らす知見の書なのか等と区別することにはたぶん意味がない。また、宗教、神話、歴史、様々な科学の蓄積を縦横無尽にちりばめた巨大な探求劇と呼ぶことにも躊躇われる。そうした限定を拒絶する、自由で荘大な何かではなかったか。おそらく読者は、この体験は何かという興奮と戸惑いこそを、まず大切にすべきだろう。わたしたちはここで未知に触れるのだ。
目次
一歌(赤色人篇)
二歌(蜻蛉之国篇)
三歌(螺旋之条篇)
四歌(時量師篇)
五歌(六道輪廻篇)
六歌(タキオン篇)
七歌(メビウス篇)
註
〈コスモグラム Cosmogram〉註
あとがき
著者略歴
宗清友宏作品 『縁速』あざみ書房刊 定価一五〇〇円+税(著者宛) 『タプティ詩篇 時量師舞う空に』石風社刊 定価二三〇〇円+税 『霞野』石風社刊 定価一八〇〇円+税 『カタカナフォルム小曲集』花書院刊 定価八〇〇円+税
石風社より発行の関連書籍